英国際通商相がアジアを訪問、オンライン ブラック ジャック
(英国、日本、シンガポール、インドネシア)
ロンドン発
2022年03月01日
英国政府は2月25日、2021年12月に原則合意した(2021年12月16日記事参照)オンライン ブラック ジャック(DEA)に署名したことを発表した。シンガポールで行われた署名式には、2月23日からアジア太平洋地域を訪問していた英国のアン・マリー・トレビリアン国際通商相が、シンガポールのS・イスワラン貿易担当相とともに参加した。
DEAは、経済全体にわたるサービスおよびモノのデジタル化された貿易を対象としており、協定の項目には、オープンで包括的なデジタル市場、データフロー、消費者と企業の保護、デジタル取引システム、金融サービス、技術提携などが含まれている。また、DEAに加え、関連する5つの協力協定も締結した。それらの協定は、英国・シンガポール・フィンテックブリッジ、デジタル税関、サイバーセキュリティ、デジタルID、電子貿易書類・電子請求書を対象とする。
トレビリアン国際通商相はDEAを、「サービス大国としてのわれわれの強みを発揮し、英国企業が(新型コロナの)パンデミックからより良く復興し、有益なシンガポール市場へより簡単、迅速、かつ信頼あるアクセスから利益を得られることを保証するもの」とした。
また、同相は同日、ガン・キムヨン貿易産業相と環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)とWTOに関する共同声明も発表している。
同相はアジア太平洋地域訪問の一環として、シンガポールのほかにインドネシア、日本を訪問した。同相は2月23日にインドネシアのジャカルタを訪問、ムハマド・ルトフィ商業相と、初の英国・インドネシア合同経済貿易委員会(JETCO)を共催した(2月23日付英国政府プレスリリース)。両者は2国間の貿易関係を強化し、26億ポンド(約4,030億円、1ポンド=約155円、財・サービス、2020年10月~2021年9月)規模の2国間貿易を拡大することを約束した。また、インドネシアにおけるクリーン成長に向けた協力可能性についても議論した。
さらに、同相は2月24日に訪日し、林芳正外相と日英包括的経済連携協定(日英EPA)の初の合同委員会を開催、デジタル貿易や気候変動などの分野で日英間のさらなる強い協力関係を確立することを確認した(2月25日付英国政府プレスリリース)。
(宮口祐貴)
(英国、日本、シンガポール、インドネシア)
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