住友商事が開発するバングラデシュ経済特区(BSEZ)の販売開始
(バングラデシュ)
ダッカ発
2022年03月28日
住友商事がバングラデシュ経済特区庁(BEZA)と合弁で開発するバングラデシュ経済特区(BSEZ)の工業団地の販売を3月16日に開始した。BSEZはダッカ中心部から東に約20キロに位置し、車で約1時間の距離。今回販売を開始したのは、総開発面積約190ヘクタールのうち先行開発している83ヘクタールの土地で、今後段階的に拡張を行う予定となっている(住友商事に聞く、経済特区開発の今(ブラック ジャック)。
BSEZの販売開始に際し、BEZAが販売開始式典を同日に開催した。シェイク・ユスフ・ハルンBEZA長官は「BSEZで投資を行う事業者に対し、事業運営のため可能な限りの支援をしたい」と話した。アハメド・カイカウス首相府筆頭次官は「バングラデシュ独立以降、日本は最も信頼できるパートナーだ。ビジネス環境改善に関する日本企業からの提案についても、事業環境改善に資するものと考えている」と述べた。
BSEZを開発運営するBangladesh SEZ Ltd.の河内太郎社長は「新たなモノづくり拠点として既に日系企業や外国企業から多くの引き合いをいただいている。日バ国交樹立50周年の2022年中に、先行開発区域の完成を目指す」と話している。
BSEZは周辺インフラ整備に際し、日本政府の円借款による支援が行われており、バングラデシュ政府にとっても「一丁目一番地」の経済特区となる。投資を検討する日本企業の関心も高く、今後バングラデシュ国内内需向けの製造業を中心として、最有力の投資候補地になりそうだ。
(安藤裕二)
(バングラデシュ)
ビジネス短信 aa601ae6777faf3c