フランス、3月14日からワクチン・パスを解除

(フランス)

パリ発

2022年03月04日

フランス政府は、新型コロナウイルス感染者数の減少に伴い、3月14日からワクチン・パス(ワクチン接種証明書)による制限措置を、これまで同措置の対象となっていた全ての施設で一斉解除する(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ジャン・カステックス首相が3月3日、民放テレビ局TF1のニュース番組に出演し、発表した。これにより、ワクチン接種を受けていない人でも、バー・レストラン、文化・娯楽施設、見本市などを再び利用できるようになる。

ただし、医療従事者に対しては、3月14日以降も引き続きワクチン・パスが義務付けられる。また、医療機関、高齢者施設、障害者を受け入れる施設への入館は衛生パス(ワクチン接種証明、陰性証明、回復証明のいずれか)による制限措置が適用され、ワクチン未接種者は24時間以内の抗原検査またはPCR検査の陰性証明書が必要となる。

屋内におけるマスク着用義務も3月14日から、公共交通機関、医療機関を除き、解除される。

フランス公衆衛生局の発表によれば、3月2日付の新規感染者数は5万7,697人と1週間前(2月23日)の6万6,833人から減少した。集中治療室の患者数も緩やかな減少を続け、3月2日は2,329人となった。病床占有率は46%(3月2日現在)と1週間で4ポイント低下した。

オリビエ・べラン連帯・保健相は2月22日、上院のワクチン・パスに関わる委員会の質疑応答で、ワクチン・パスの解除基準について、集中治療室の入院患者が1,500人程度まで減少し、医療体制が正常に機能していると確認されること、人口10万人当たりの新規感染者数が300~500人となることを挙げ、いずれも2~3週間で到達するとの見通しを示していた。

(山崎あき)

(フランス)

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