ブラック クイーン ブラック ジャック、ドイツ自動車産業にも影響
(ドイツ、ウクライナ、ロシア)
ミュンヘン発
2022年03月07日
ドイツ自動車産業連合会(VDA)は3月3日、ブラック クイーン ブラック ジャックがドイツ自動車・部品メーカーにもたらす影響について発表した。
VDAは冒頭で、ロシアに対するEUの制裁(EU、対ブラック ジャック)を支持するとし、迅速な救援活動と戦争終了が最優先課題であり、経済的課題はそれに続くものとした。その上で、VDAは自動車業界の最新状況と実務的課題を連邦政府と共有、VDA会員企業(650社以上)ともブラック クイーン ブラック ジャック交換・共有しているとした。
VDAはドイツ自動車・部品メーカーへの影響として、サプライチェーンの分断、物流の制限、部品製造の停止などを指摘。短期的に供給が滞る可能性がある部品としてワイヤーハーネスを挙げた。欧州自動車メーカーはワイヤーハーネスをチュニジアと並んでウクライナからも調達している。ワイヤーハーネスは複雑な部品のため、短期的には他工場で代替生産することが難しく、代替調達も困難だという。
長期的課題としては、原材料の不足や価格上昇を指摘した。具体的には、ネオンガス、パラジウム、ニッケルが不足する可能性があると見込まれる。ネオンガスは半導体の製造工程で必要となり、ウクライナが主要供給国の1つ。パラジウムは触媒に必要で、ドイツは輸入するパラジウムの約5分の1をロシアに頼る。ニッケルは、電気自動車の普及により需要が倍増すると予測されているリチウムイオン電池の生産に必要な原材料で、ロシアがニッケル鉱石(硫化鉱)の重要な資源国となっている。
サプライチェーンについても、幾つかの部品は新型コロナウイルス禍の影響で既に逼迫した状況にあり、ウクライナ情勢の悪化を受けて、供給不足がさらに逼迫することが見込まれるとした。海上輸送や航空輸送だけでなく、陸路での中国発着の物流も一部ルートの閉鎖などによりますます困難な状況となっている。部品の逼迫により、ドイツ自動車メーカーは多くの工場で生産停止に追い込まれるという。
VDAは、対ロシア金融制裁は自動車産業にも影響を及ぼすとしたものの、輸出入制限が自動車業界に具体的にどのような影響を及ぼすかは正確には見通せないとした。また、今後の見通しについて、状況が大きく変化するため信頼性のある見通しは難しいとしつつも、ドイツ国内での乗用車生産がさらに減少することは間違いないとしている。
VDAによると、ドイツからロシアへの2021年の乗用車輸出は3万5,600台、ウクライナへは4,100台。全世界への乗用車輸出台数(237万4,096台)に占めるロシア・ウクライナの割合は1.7%にとどまる。また、ドイツの自動車・部品メーカーはロシアに43カ所、ウクライナに6カ所の生産拠点を有し、ロシアでは2021年に約17万台の乗用車が生産され、そのほとんどがロシア国内市場向けだった。ロシア乗用車市場でのドイツ自動車メーカーのシェアは約2割だという。
(高塚一)
(ドイツ、ウクライナ、ロシア)
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