トランプ ゲーム ブラック ジャック2位に
(サウジアラビア、中東)
リヤド発
2022年03月02日
サウジ・ベンチャーキャピタル・カンパニーが2022年1月に発表したレポート「Impact on Venture Capital Ecosystem in the Kingdom of Saudi Arabia」によれば、2021年のサウジアラビアのベンチャーキャピタル(VC)を通じた投資額は、前年比3.6倍の20億リヤル(約5億4,800万ドル)を記録し、過去最高額となった。同時に、同年の案件数も54%増となり、サウジアラビアのVC投資家数も2018年の26人から76人に増加した。
サウジ・ベンチャーキャピタル・カンパニーは、サウジアラビア中小企業庁が民間セクター奨励プログラムの一環として2018年に設立した政府系ベンチャーキャピタルだ。これまでに国内外で23件のファンドに投資し、それによって締結された147件の取引を通じて、同国のスタートアップ83社への資金提供を手掛けてきた。主にeコマースやフィンテック、教育、物流といった分野に投資しており、自社プログラムを通じて12億リヤル、パートナー企業などからの投資も合わせれば総額約65億リヤルの金額をサウジのスタートアップに投資している。同社が投資したスタートアップには、フードデリバリーを担うTHE CHEFZや、サウジアラビア国内100以上の都市でアパートや別荘、農場、ヨットなどの短期レンタル予約プラットフォームを展開するgathernなどが含まれている。
スタートアップ分野でのサウジアラビアの投資の動きは活発化しており、中東・北アフリカ地域(MENA)に占めるVC投資比率も、2021年には前年の15%から21%にまで増加した。域内総額ランキングでも、2018年の4位から、2021年には4年連続首位のアラブ首長国連邦(UAE)に次ぐ2位にまで順位が上昇した(添付資料表参照)。
(比嘉千亜紀)
(サウジアラビア、中東)
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