ベルギー、ブラック ジャック オンライン、洋上風力、水素、CCSで連携
(ベルギー、ノルウェー)
ブリュッセル発
2022年02月28日
ベルギー連邦政府のアレクサンドル・ド・クロー首相は2月23日、ノルウェーのジョナス・ガール・ストーレ首相と会談し、再生可能エネルギーの本格的な活用に向けた広範囲にわたるエネルギー協力協定を締結したと発表(プレスリリース)した。今回の協定により、洋上風力などの再生可能エネルギー、水素、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)などの分野の知見や技術の交流をより活発に行い、両国間の送電網の接続強化を目指す。
ノルウェーは現在、ベルギーが輸入する天然ガスの約50%を占める最大の供給国だ。ド・クロー首相は、今回のエネルギー協定締結を受けて、ノルウェーとの協力関係の深化はベルギーのより安定したエネルギー供給に資すると説明した。同首相は、再生可能エネルギーの発電量が気象条件により大きく左右されることから、周辺国との余剰電力の融通が重要になるとし、送電網の相互接続の実現を積極的に進めるとした。この観点から、ノルウェーはベルギーにとって英国、デンマークに次ぐ重要な相互接続国となる可能性があるとし、今回の合意が北海における「エネルギー連合」を構築する重要な一歩になるとの期待を示した。
エネルギー協定でノウハウ共有を通じた補完関係目指す
ド・クロー首相は、ベルギーは洋上風力発電の開発が進んでいる一方、ノルウェーは今後の開発余地が大きく、同分野の潜在性を有しているとし、ベルギーが貢献できる可能性を示唆した。水素分野については、ベルギーは化学、鉄鋼産業向け、ノルウェーは海運業向けに、それぞれ積極的な投資を行っていることに言及。他方、ノルウェーはさまざまな産業プロセスから排出されるCO2の回収・貯留で先行していることから、ベルギーにとって重要な機会になるとし、これらのことから、エネルギー分野で両国はノウハウの共有が図れる補完関係にあるとした。
また、両首相は現在のウクライナ情勢についても協議し、エネルギーに関しても西側諸国の結束の重要性を強調した。安価で安定したエネルギー供給を欧州で確保できることがベルギー、ノルウェー両国にとって共通の長期目標とした。
(大中登紀子)
(ベルギー、ノルウェー)
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