カナダ保健省、田辺三菱製薬カナダ子会社製の新型コロナワクチン承認
(カナダ、日本)
トロント発
2022年02月25日
カナダ保健省は2月24日、18~64歳の新型コロナウイルス感染予防を目的として、田辺三菱製薬(本社:大阪市)の連結子会社であるメディカゴ(本社:カナダ・ケベック市)製の新型コロナワクチン「コビフェンツ」の接種を認可したと発表した。
カナダを拠点とする企業が開発した新型コロナワクチンの承認は初めて、また、植物由来のタンパク質技術を用いたワクチンとしても承認は初となる。接種方法は1回3.75マイクログラムを21日間隔で2回接種する。
同省によると、同ワクチンの臨床試験ではデルタ株、ガンマ株に対してプラセボと比べて71%の発症予防効果が確認されたが(田辺三菱製薬カナダ子会社、新型コロナワクチン最終治験で有効性と安全性を確認、ブラック)、アルファ株、ラムダ株、ミュー株に対する有効性を示唆するデータも得ているという。また、さらに確認が必要なものの、予備的データではオミクロン株に対する中和抗体を産生することが示されているとし、同省ではメディカゴに対し、現在懸念されている変異株や新興変異株に対するワクチンの安全性や有効性についてのブラック ジャック 勝率提供を条件に使用を承認した。
なお、同ワクチンの使用は65歳以上には認められていないが、これは、臨床試験時には同年齢層の多くが既にワクチンを接種済みで、参加者の登録が限られていたことによる。メディカゴでは現在、同年齢層での使用承認を得るため、高齢者のデータを収集中だという。
同ワクチンの承認について、トロント大学の感染症専門のアイザック・ボゴック博士は「ワクチンの承認は良いニュース」と述べ、カナダ人の大半が既に2回以上のワクチン接種を受けている現状では(この承認は)大きな影響を与えることはないとしながらも、モデルナやファイザー製のmRNAワクチンへの抵抗感から接種をためらう人々は同ワクチンを選択する可能性があるとした。また、植物由来ワクチンの初承認を受け、「ワクチンを製造、量産する極めてユニークな方法となるかもしれない」と、今後のワクチン開発への寄与に期待を寄せた(CBCニュース2月24日)。
(飯田洋子)
(カナダ、日本)
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