ドバイで2022年7月からプラスチック製レジ袋を有料化

アラブ首長国連邦（UAE）のドバイ首長国は、2022年7月1日から使い捨てプラスチック製レジ袋を有料化すると発表した。2月7日付国営エミレーツ通信社（WAM）によると、小売店に加えて飲食店、薬局、電子商取引（EC）によるデリバリーも対象となり、1枚につき25フィルス（0.25ディルハム：約7.5円、1ディルハム＝約30円）（注）が徴収される。政府は、2年以内の使い捨てプラスチック製レジ袋の完全廃止に向けて、段階的にプラスチックごみ削減に取り組むとしている。

ドバイ政府は、「持続的な社会」の実現に向けた取り組みを進めている。1月27日には「ドバイ廃棄物管理統合戦略2021－2041」を承認し、環境保護に向けた対策に745億ディルハムの予算を投じるとした（1月27日付WAM）。

2021年10月に開幕したドバイ国際博覧会（万博）の会場では、プラスチック製の代わりに紙製や麻製の手提げ袋が使われている。ドバイ万博公社も、手提げ袋の素材や製造工程が、環境に配慮したものであることをアピールしている。日系企業の事例では、伊藤忠商事と日立造船イノバがドバイ地場企業と合同で、ワルサン工業地帯の世界最大級の規模とされる廃棄物処理発電施設の建設プロジェクトを開始している。

なお、UAEの首都アブダビでは、2020年に使い捨てプラスチック製レジ袋の規制を導入する計画が発表されていたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて延期となっている状況だ。しかし最近では、アブダビでも2022年中に規制が開始される可能性があると地元紙が報じている。

（注）フィルス（fils）はUAEディルハム（Dirham）の補助通貨。1ディルハム＝100フィルス。

（山村千晴）