2021年の新車販売台数、調査開始以来2番目の高水準に

(チリ)

サンティアゴ発

2022年01月20日

チリ全国自動車産業協会(ANAC)によると、2021年の新車販売台数(バスなど大型車を除く)は前年比60.6%増の41万5,581台だった(添付資料図参照)。ANACの調査開始以来2番目となる高水準を記録し、最多の2018年とは1,457台差だった。12月単月では、前年同月比45.8%増の4万776台で、単月の販売台数の最多を記録した9月に引き続き4万台を超えた。ANACは販売台数増加の要因として、経済の再活性化と、安全で快適な移動手段としての自動車利用の増加を挙げている。

新車販売台数をブランド別にみると、トップ5はシボレー(シェア:9.3%)、スズキ(7.0%)、現代(6.7%)、日産(6.0%)、奇瑞汽車(5.9%)の順で、いずれも、新型コロナウイルス禍の影響を大きく受けた2020年と比べ大幅増となった(添付資料表1参照)。中でも、奇瑞汽車と長安汽車、ジャックの中国ブランド3社は前年比で3桁増だった。奇瑞汽車は同社のSUV(スポーツ用多目的車)の好調な売り上げにより、2020年は13位だった順位を5位にまで上げている。

タイプ別にみると、乗用車は前年比35.0%増の12万1,372台だった(添付資料表2参照)。SUVは同1.8倍となる17万4,278台で新車販売全体の41.9%を占めた。SUVのモデル別販売台数トップ5は奇瑞汽車の「TIGGO 2」(1万956台)、MGの「MG ZS」(9,238台)、シボレーの「GROOVE」(9,007台)、奇瑞汽車の「TIGGO 3」(5,832台)、ジャックの「JS2」(4,832台)の順で、トップ5のうち4モデルを中国車が占めた。

ANACは、2022年の新車販売台数について、2021年から7.6%減少して38万4,000台になるとの見通しを発表している。

(岡戸美澪)

(チリ)

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