第3四半期のGDP成長率は前期比2.0%、新型コロナ感染拡大前水準をわずかに上回る

(ベルギー)

ブリュッセル発

2021年12月07日

ベルギー国立銀行(NBB)は11月30日、ベルギーの2021年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率を前期比で2.0%(季節調整済み)と発表(プレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))した(添付資料表参照)。前年同期比でも4.9%の成長となり、経済活動の水準は、新型コロナウイルス感染拡大後初めて、拡大前の水準をわずかに上回った。

2021年第3四半期のGDP成長率(前期比)を需要項目別にみると、民間最終消費支出は前期の3.5%増から6.3%増と大きく伸び、GDPを3.1ポイント押し上げた。新型コロナウイルスの感染状況が改善し、ホテルやレストラン、文化や観光業などで実施されていた規制が緩和されたことにより、特に、観光業と非耐久消費財・サービスに対する消費が大幅に拡大した。一方で、耐久消費財に対する消費の拡大は限定的だった。政府最終消費支出も、前期の1.0%増から3.8%増に拡大し、寄与度は0.9ポイントとなった。国内総固定資本形成は、前期1.3%増から0.2%減となり減少に転じた。財貨・サービスの輸出と輸入は、それぞれ1.1%減、0.2%減だった。輸入に比べて輸出が大きく落ち込んだため、純輸出の寄与度はマイナス0.8ポイントとなった。

産業別にみると 、サービス業は前期の1.6%増から2.5%増に拡大し、GDPを1.7ポイント押し上げた。第2四半期と同様、サービス業の中でも特に「卸売り・小売り・輸送・宿泊・食品サービス」の寄与度が0.6ポイントと最も高く、成長を牽引した。工業(建設業を除く)と建設業は、それぞれ0.4%減(寄与度:マイナス0.1ポイント)、0.8%減(0.0ポイント)となった。

2021年第3四半期の雇用は前期から3万4,600件増加し、総雇用者数は前期比で0.7%増加、前年同期比でみると2.4%増加した。被雇用者と個人自営業者数は、ともに拡大傾向を示した。

(大中登紀子)

(ベルギー)

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