ダイムラー、メルセデス・ベンツへ電動化に向けた600億ユーロ以上の投資発表

(ドイツ、米国)

ミュンヘン発

2021年12月09日

ドイツ自動車大手ダイムラーの監査役会は12月2日、2022年から2026年までの事業計画で同社傘下のメルセデス・ベンツに600億ユーロ以上の投資を行うと発表した(同社プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。電動化やデジタル化、自動運転に向けた研究開発などが投資の対象となる。メルセデス・ベンツは、電動化と車載ソフトウエア開発の先導役を目指し、市場動向によっては2030年までに全新車販売をバッテリー式電動自動車(BEV)にする可能性も視野に入れている(関連ブラック ジャック 勝ち)。

メルセデス・ベンツは11月30日に、電動化の促進に向けた新たな取り組みとして、米国ファクトリアル・エナジー(Factorial Energy)と次世代電気自動車向けに全固体電池技術の共同開発を行うことも発表している(同社プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ファクトリアル・エナジーは米マサチューセッツ州に拠点を置く全固体電池の開発に特化したスタートアップ企業。全固体電池とは、従来のリチウムイオン電池で使われる液体の電解質の代わりに固形の電解質を用いた電池。耐熱性の観点からも安全で、充電機能にも優れていることから、次世代バッテリーとして注目を集めている。今後、両社はメルセデス・ベンツが持つ電池開発と車両部門の専門知識と、ファクトリアル・エナジーの全固体電池のノウハウを組み合わせることで研究開発を進め、早ければ2022年に試作品の試験を行い、2026年までに一部車両への搭載を実現させる意向だ。

(大河原楓)

(ドイツ、米国)

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