オミクロン株で検査強化など水際対策引き締め、感染者3人を確認
(シンガポール)
シンガポール発
2021年12月07日
シンガポール保健省は12月3日、新型コロナウイルスの新変異株のオミクロン株発生を受け、新たな水際対策の強化策を発表した。ガーナ、マラウイ、ナイジェリアに過去14日間の滞在歴のある就労査証を含む長期ビザ保有者と短期渡航者について、4日午後11時59分から、入国(乗り継ぎを含む)を停止する。また、新型コロナウイルスのワクチン接種者を対象に相互に隔離なしの渡航を可能にする「ワクチン・トラベルレーン(VTL)」を利用した入国者に対する検査体制も、6日午後11時59分から強化する。
発表によると、VTLを使って12月6日午後11時59分からシンガポールに入国した渡航者は、チャンギ空港到着時のPCR検査に加え、入国後7日間毎日の抗原検査(ART)が義務付けられる。入国後3日目と7日目については指定検査センターでARTを受ける必要があり、その他の日については自ら簡易テストキットによるARTを行って報告する。
新型コロナウイルスの政府タスクフォースは11月27日午後11時59分から、ボツワナ、エスワティニ、レソト、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ共和国、ジンバブエに過去14日間の滞在歴のある長期ビザ保有者と短期渡航者の入国を、乗り継ぎを含めて停止した(2021年11月29日記事参照)。今回、ガーナ、マラウイ、ナイジェリアからの長期ビザと短期渡航者が入国停止となったことで、入国停止対象国は10カ国となる。同10カ国に過去14日間、滞在歴があるシンガポール国民と永住権保持者については、入国後に指定宿泊施設で10日間、隔離する必要がある(注)。
シンガポールで、渡航者からオミクロン株感染者3人を確認
また、シンガポールでは12月5日までに入国した渡航者から、3人のオミクロン株感染者が確認されている。感染者した3人はいずれも同月1日に入国した渡航者で、うち1人はモザンビーグから南アのヨハネスブルク経由で入国したシンガポール永住権者(PR)と、もう1人は南アから入国した国民で、2日に感染が確認された。さらに、もう1人の感染者も南アからの渡航者で、隔離中の4日に感染が確認された。3人はいずれも軽症で、国立感染症センター(NCID)で治療を受けている。保健省の5日の発表によると、3人と同じ航空機に搭乗していた濃厚接触者18人全員が隔離されており、国内でオミクロン株が広まった証拠はないとしている。
(注)渡航ブラック ジャック webの入国時の最新の検査と隔離措置の詳細は、入国管理局(ICA)のセーフトラベルのホームページを参照。
(本田智津絵)
(シンガポール)
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