韓国、中国産ポリエステル完全延伸糸に対するAD課税決定
(韓国、中国)
ソウル発
2021年11月25日
韓国産業通商資源部は11月18日、貿易委員会を開催し、中国産ポリエステル完全延伸糸(FDY)に対するアンチダンピング(AD)調査の最終報告を取りまとめ、以下のとおりAD関税の賦課を最終決定した。今後、この決定を企画財政部長官に通知し、関税法に基づく手続きを経た後、輸出者別に5年間、3.95%~10.91%のAD関税が賦課される。
1.申請者:韓国化学繊維協会(2021年1月27日調査開始)
2.調査対象品目:ポリエステル完全延伸糸(Polyester Filament Fully Drawn Yarn, FDY)
3.分類(HSK):5402.47.9000
4.AD関税賦課水準:
(1)浙江恒逸石油化学(ZHEJIANG HENGYI PETROCHEMICALS)とその関連会社:3.95%
(2)新鳳鳴集団湖州中石科技(XINFENGMING GROUP HUZHOU ZHONGSHI TECHNOLOGY)とその関連会社:5.79%
(3)浙江天聖化繊(ZHEJIANG TIANSHENG CHEMICAL FIBER)とその関連会社:6.11%
(4)江蘇国望高科繊維(JIANGSU GUOWANG HIGH-TECHNIQUE FIBER)とその関連会社:10.91%
(5)江蘇恒力化繊(JIANGSU HENGLI CHEMICAL FIBER)とその関連会社:5.00%
(6)その他供給者:7.75%
上記のほか、ジェイルC&Pから申請された中国産の印刷製版用平面状写真プレート(注)のAD調査仮決定に対する公聴会が開催され、2021年9月16日の仮決定に対する利害関係者からの意見陳述が行われた。最終判断は2022年1月以降の予定。
(注)英語名はPresensitized Aluminum Plate with Double-layered Coating for Offset Printing。分類(HSK)は3701.30.9100。アルミニウム板の表面を研磨し、酸化膜を形成した後、表面に感光材を2度塗布した感光性印刷用の板で、各辺の長さが225ミリメートルを超え、感光面が2層になっているもの。韓国国内の市場規模(2020年)は、800億ウォン(約77億6,000万円、1ウォン=約0.097円)程度。
(当間正明)
(韓国、中国)
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