新型コロナワクチン追加接種計画と、南アなど9カ国からの入国制限を発表
(ベルギー)
ブリュッセル発
2021年11月30日
ベルギー連邦政府厚生省は11月27日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種(ブースター接種)を12月から段階的に開始すると発表(プレスリリース)した。
それによると、追加接種にはメッセンジャーRNA型のワクチンを用いる。英国アストラゼネカ製ワクチンの接種者は2回目接種から4カ月以降の追加接種を推奨するとして、12月から対象者への接種を開始する。米国のモデルナとファイザー製のワクチン接種者は、2回目接種から6カ月以降の追加接種を推奨し、12月中旬から接種が本格的に開始する。ベルギーでは65歳以上の高齢者や免疫不全者を優先対象として追加接種を既に開始している。加えて、医療従事者や米ジョンソン・エンド・ジョンソン(ヤンセン)製ワクチンの接種者も追加接種の優先対象とするとして、2022年初頭までにこれらの対象者約350万人への接種を目指す。また、同年3月までに追加接種の全対象者が接種を受けられるよう態勢を整えるとした。5~11歳の児童向けワクチン接種に関しては、12月中旬に協議する見込み。
また、厚生省は上記のワクチン追加接種計画と併せて、南アフリカ共和国などで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)に対する予防的措置として、特定国からの入国制限も発表した。対象は南アフリカ共和国、エスワティニ(旧スワジランド)、ジンバブエ、マラウイ、レソト、モザンビーク、ボツワナ、ナミビア、ザンビアの9カ国で、これらの国を「感染の危険性が非常に高い国」に指定し、11月28日から当該国からベルギーへの入国を原則的に禁止した。
連邦政府は11月26日にも、国内の新型コロナウイルス感染拡大の状況が急速に悪化しているとして、冬季期間中の一連の措置を発表(プレスリリース)していた。主な措置として、前述の各種ワクチンの追加接種の推奨のほか、飲食店の営業時間を短縮して午前5時から午後11時までとした。また、現行のテレワークが可能な職種における週に1回までの出勤制限措置の適用期限を当初の12月12日までから19日までに延長した。
(大中登紀子)
(ベルギー)
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