三井物産と米デンバリー、CO2回収・利用・貯留技術活用、原油効率採取で提携

(米国)

ヒューストン発

2021年11月05日

三井物産は10月26日、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)やEOR(注1)事業を担う米国デンバリー(本社:テキサス州プレイノ、以下、デンバリー)と、CCUS(注2)技術を用い、産業排出されるCO2を引き受けて有効利用する「カーボンネガティブ・オイル(Carbon-Negative Oil)」事業に向け、共同作業を開始したことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。本取り組みは、三井物産子会社の三井E&P USA(以下、MEPUSA)とデンバリー子会社のデンバリー・オンショア間の覚書に基づくものだ。

覚書には、三井物産が将来的に米国湾岸地域で開発する事業から排出されるCO2のMEPUSA・デンバリー共同での引き取りや、米国外における三井物産・デンバリーの共同案件の追求も含まれている。今後、デンバリーとの戦略的パートナーシップのさらなる深化を目指す考えだ。

三井物産は、石油・ガス上流事業の知見と広範なビジネスネットワークを活用して、これまで英国やオーストラリアのCCS事業に参画するなど、グローバルにCCUS事業を展開している。今後とも「環境と調和した社会」の実現に向けて、低炭素ソリューションをエネルギーバリューチェーン全体に提供する方針だ。

三井物産は、低炭素事業に向けた取り組みとして、8月9日に、米国の農業用肥料製造・販売会社のCFインダストリーズ(イリノイ州ディアフィールド)と米国内でのブルーアンモニアプロジェクトの開発を共同で実施する覚書を締結したことを発表している(三井物産と米CFインダストリーズ、ブラック)。

(注1)Enhanced Oil Recovery (二酸化炭素などを利用した石油増進回収)のこと。

(注2)Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)のこと。CCSにおいて回収したCO2を特に有効活用(Utilization)する技術や取り組みを指す。

(沖本憲司)

(米国)

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