11月から飲食店などで新型コロナ対策「COVIDセーフチケット」を全国で導入
(ベルギー)
ブリュッセル発
2021年11月01日
ベルギー連邦政府は10月26日、マスク着用義務の拡大や、EUデジタルCOVID証明書(2021年10月19日記事参照)のベルギー版「COVIDセーフチケット」(注)の適用範囲の拡大、テレワークの推奨など、新型コロナウイルス感染拡大対策の強化を発表し、29日から実施した。これらの措置導入の背景として、1日当たりの新規平均感染者数が1週間前と比べて70%増の5,300人に達したことや、1週間の平均入院者数が115人と前週より増加していることを挙げた。
連邦政府は参加者が一定数を超えるイベント(屋内200人以上、屋外400人以上)について、COVIDセーフチケットの提示を義務化した。また、11月1日からはCOVIDセーフチケットの提示義務を国内の飲食店やフィットネスジムなどにも拡大した。
COVIDセーフチケットの提示義務付けは、既にブリュッセル首都圏地域でカフェ・レストラン(テラスは適用外)、病院、高齢者施設、スポーツセンター・フィットネスジム(200人未満の屋外スポーツは適用外)などで導入しており、ワロン地域でも導入すると決定していた。フランダース地域はこれまで、他の地域に比べて感染状況が落ち着いていたことから、COVIDセーフチケット適用範囲の拡大は検討されていなかったが、今回の連邦政府の決定により、全国で運用が統一されることになった。
連邦政府はまた、職場や公共交通機関での接触人数を減らすために、企業や団体などに対してテレワーク実施を強く推奨する。さらに、公共交通機関などで実施しているマスク着用義務については、ショッピングセンターや医療施設、公共の建物内にも拡大する。
連邦政府は現在のところ、特定の事業や施設の閉鎖や活動制限などは実施しないものの、注意と警戒が必要だと呼び掛けている。
(注)「COVIDセーフチケット」は、新型コロナワウイルスクチン接種証明書、回復証明書、陰性証明書のいずれかを示す。
(大中登紀子)
(ベルギー)
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