中国シノバック製新型コロナワクチンの接種対象年齢を3歳以上に引き下げ

(チリ)

サンティアゴ発

2021年11月26日

チリ公衆保健院(ISP)は11月25日、中国シノバック製の新型コロナウイルスワクチンの3~5歳への接種について国内緊急使用を承認した。同ワクチンは18歳以上への使用が2021年1月20日、6歳以上への使用が同年9月6日に承認されている。

ISPは、今回の対象年齢の拡大について、シノバック研究所による1億回分の同社製ワクチンを3~17歳を対象に接種し、副反応などを調査した研究データと、チリ国内で同社製ワクチンの研究を行うカトリカ大学(Pontificia Universidad Católica de Chile)が実施した臨床試験において、子供は成人に比べて生成される抗体の量が多く、副反応が少ないとの報告に基づいていると発表している。保健省によると、3歳以上へのワクチン接種は12月中に開始される予定になっている。

国内の感染者数は横ばい

国内の新型コロナ感染者数は9月下旬から増加傾向にあり、11月25日のアクティブ感染者数(注)は1万4,393人に達した(添付資料図参照)。しかし、感染爆発が起こっている欧州などに比べると、ここ2週間の感染者数は横ばいが続く。チリでは、既に人口の81.4%がワクチン接種を完了し、うち、40.8%が追加接種(ブースター接種)まで完了していることから、高いワクチン接種率を背景に感染拡大をコントロールできているとの見方もできるため、今後の感染者数の推移に注目が集まる。

(注)発症後や陽性確定後、または検体採取後15日以上経過していない感染者または感染疑義者(死者を除く)。

(岡戸美澪)

(チリ)

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