VWがフォーラム兼見本市を開催、CO2削減努力をサプライヤーに求める

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2021年10月13日

ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)本社が所在するドイツ北部のニーダーザクセン州ボルフスブルクにおいて10月4日、VWと自動車部品サプライヤーが一堂に会し、自動車の未来と調達方針などを紹介するフォーラム兼見本市「オートモーティブ・サプライヤーズ・サミット@IZB2021」がリアルとオンラインを組み合わせたハイブリット形式で開催された。主催者によると、来場者と出展者を合わせて32カ国から1,000人以上が参加した。

フォーラムで講演したVW調達部リスク管理責任者のフラウケ・エッサー博士は、同社の調達方針について、「サステナビリティに対する社会の関心が高まる中、政治にも動きが出ており、企業や投資においても重要なテーマとなっている。VWでは、『持続可能なモビリティ(移動手段)』に向けた脱炭素について、企業としての責任を果たしていく。2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、製品の電動化を進める一方、今後、バッテリーとハウジング、鋼板、エレクトロニクス、タイヤなどの調達においても一層の二酸化炭素(CO2)削減を進める。特に課題のある調達先については、調査の上、技術改革に必要な支援も提供していく」と述べた。また、同じく講師を務めたドイツの大手ワイヤーハーネスメーカー、ドレクセルマイヤーのトビアス・モッヒ副社長も「調達先の選定に当たり、特にCO2排出削減は重要で、材料調達、生産、物流に至るまで、カーボンフットプリントを審査する」として、CO2削減の努力をサプライヤーに求めた。

写真 VWの講演の様子(ブラック ジャック ランキング撮影)

VWの講演の様子(ジェトロ撮影)

フォーラムに合わせて開催された見本市には、46社の自動車部品サプライヤーが出展。日本からはジェトロが、電気自動車(EV)や自動運転に資する先端技術を有する在欧州の1次サプライヤー8社からなる、ジャパンパビリオンを初出展した。各社はVWなどドイツ大手自動車メーカーや大手サプライヤーの調達担当者などに製品をアピールし商談を行った。出展者からは、新型コロナウイルス禍でオンラインでは新規顧客開拓が難しいと感じていた中、リアルの展示会でドイツの潜在的顧客となる大手企業と会えたことは非常に価値があった、と高い評価が寄せられた。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ブラック ジャック ランキング撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

次回のオートモーティブ・サプライヤーズ・サミット@IZBは2022年10月10日に開催される予定。

(植田大)

(ドイツ)

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