規制緩和計画を更新、行動の自由は広がるも集会の人数制限は継続

(チリ)

サンティアゴ発

2021年10月01日

チリ政府は9月27日、2020年3月18日から発令されている大災害事態宣言を延長しない決定を下した(2021年9月28日記事参照)。これに伴い、10月1日からの地域ごとの感染状況に応じた規制緩和計画の更新も発表した。

新たな規制緩和計画は、第1段階:制限期(Restricción)、第2段階:移行期(Transición)、第3段階:準備期(Preparación)、第4段階:開放初期(Apertura Inicial)、第5段階:開放後期(Apertura Avanzada)の5段階に分かれており、集会の人数制限などはあるものの、新型コロナウイルスのワクチン接種者に発行される特別移動許可証(Pase de Movilidad)の所持者に対しては、多くの場合、制限が緩和された内容になっている。主な更新内容は政府発表資料PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。

従来の規制緩和計画では、大災害事態宣言により夜間外出禁止令や日中の外出を制限することが可能だったが、今回の規制緩和計画ではそれらが廃止され、衛生法(el Código Sanitario)と衛生警告宣言(Estado de Alerta Sanitaria)をもとに、政府はウイルス拡散防止のために必要な措置を実行できることとなった。従って、新型コロナウイルス陽性者、濃厚接触者、入国者などの追跡・隔離措置に加え、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保などの措置は、引き続き行っていくと発表している。

チリは、6歳以上の人口に対して新型コロナワクチンの接種を行っており、9月30日時点で総人口の71.9%に当たる1,414万2,549人が所定回数のワクチン接種を終えている。

(岡戸美澪)

(チリ)

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