ドイツ自動車大手の販売・生産台数に半導体不足が影響、電動車の販売は倍増
(ドイツ)
ミュンヘン発
2021年10月12日
ドイツ自動車大手のダイムラーが10月6日、BMWが10月7日に、2021年第1四半期から第3四半期まで(1~9月)の全世界での乗用車販売台数を発表した。
ダイムラーの第1~第3四半期の乗用車販売台数(注1)は、前年同期比3.0%増の161万7,508台となった。バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド(PHEV)を合わせると、2.4倍の18万4,369台だった。カード ゲーム ブラック ジャックでは、アジア大洋州が5.6%増の78万8,713台で、うち、中国が4.0%増の59万2,203台。欧州は3.5%減の52万8,180台で、ドイツは20.1%減の15万2,514台と大きく落ち込んだ。第3四半期(7~9月)だけの乗用車販売台数をみると、前年同期比30.5%減と大きく減少し、43万4,784台となった。
BMWの第1~第3四半期の乗用車販売台数(注2)は、前年同期比17.9%増の193万2,236台だった。うち、BEVとPHEVを合わせると98.9%増の23万1,576台で、BEVだけでみると2.2倍の5万9,688台となった。BMWによると、BEVの大きな伸びは年初に欧州でも販売を開始したスポーツ用多目的車(SUV)「BMW iX3」の2万887台が寄与したという。カード ゲーム ブラック ジャックでは、アジアが18.2%増の83万2,918台で、うち中国が19.6%増の66万9,637台となった。欧州は11.8%増の72万4,933台で、うちドイツは1.4%増の20万4,842台。一方、第3四半期の乗用車販売台数は、前年同期比12.2%減の59万3,189台にとどまった。
両社ともに、半導体不足の影響を受けた。ダイムラーは、特定の半導体の世界的な供給不足により生産が阻害されていることから、第3四半期、特に9月の新車販売台数の減少に影響を及ぼしたとした。その上で、同社はこの先、数四半期の生産・販売にも影響すると予測している。BMWも、引き続き半導体の供給が逼迫するとし、今後数カ月先の販売への影響を排除できないとした。
ドイツ自動車産業連合会(VDA)の10月5日の発表によると、ドイツ国内における9月の乗用車生産台数は前年同月比44%減の20万8,700台となった。半導体不足が生産に影響を及ぼしたという。
米国コンサルティング会社アリックスパートナーズは9月23日、半導体不足などの影響で、2021年の世界の乗用車生産は、影響がなかった場合に比べ770万台減少するとの予測を発表している。
(注1)メルセデス・ベンツおよびスマートの合計。
(注2)BMW、ミニ、ロールスロイスブランドの合計。地域別の数値にはロールスロイスを含まない。
(高塚一)
(ドイツ)
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