オランダ、1.5メートルの社会的距離の確保を撤廃へ
(オランダ)
アムステルダム発
2021年09月17日
オランダ政府は9月14日、新型コロナウイルス感染拡大防止措置の緩和を9月25日から実施すると発表した。国内で約1,300万人が少なくとも1回のワクチン接種を、また1,100万人以上が完全にワクチン接種を終了し、病院や集中治療室(ICU)の入院患者数も安定していることなどから実施する。
主な緩和措置は以下のとおり。
- 1.5メートルの社会的距離の確保の義務を撤廃する。ただし、感染拡大防止に役立つため、奨励する。
- コロナ・エントリーパス(ワクチン接種証明、24時間以内の陰性証明、回復証明)の導入により、レストラン(テークアウトを除く)、バー、イベント(コンサート、プロスポーツ観戦)、文化施設(映画館、劇場)などでの人数制限を撤廃する。13歳以上がこれらの場所に入場する際には同エントリーパスの提示が必要。14歳以上は身分証明書も提示しなければならない。
- 飲食店は午前0時~6時の営業禁止を継続する。
- 全てのイベントを同エントリーパスの導入により再開する。屋外イベントまたは座席指定のある屋内イベントの場合は人数制限とイベント終了時間の制限を撤廃し、午前0時まで営業が可能。座席が固定されていない屋内イベントの場合は収容定員の75%までの人数とし、午前0時~6時まで営業禁止とする。
- 在宅勤務については可能であれば行うこととし、必要時のオフィス勤務が認められる。従来の可能な限り在宅勤務を徹底する方針から変更。
- 公共交通機関、空港でのマスク着用義務は継続するが、駅構内、プラットフォームでの着用義務は撤廃。
また、今回の緩和措置に加え、以下の点も発表された。
- 3回目のワクチン接種は、重度の免疫障害を持つ人々を対象に主治医を通じ案内する。
- 非常にハイリスクな地域(米国、英国など)からの入国者に対する自主隔離について、9月22日以降、ワクチン接種を完了してれば免除される。
今回の発表では、病院やICUの入院患者数の減少が続く場合には、緩和措置をさらに進めるとする一方、短期間で増加が確認された場合には、追加の感染拡大防止措置を導入する可能性があるとした。また、11月に感染拡大防止措置を評価するとしている。
(高橋由篤)
(オランダ)
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