アフガニスタンからの米軍撤退に半数が支持、厳しい見方も、米シンクタンク調査
(米国、アフガニスタン)
米州課
2021年09月01日
米国シンクタンクのピュー・リサーチ・センターは8月30日、米軍のアフガニスタンからの撤退に関する世論調査結果(注)を発表した。
バイデン政権の米軍撤退決定について、54%が「正しい判断」と回答した。支持政党別では、共和党支持者が「間違った判断」とする割合が64%だったが、民主党支持者では「正しい」が70%と、対照的な結果だった。
しかし、全体の69%は、米国がアフガニスタンでの目標達成にほとんど失敗したと回答している。共和党支持者は70%、民主党支持者も69%がほとんど失敗という回答で、支持政党での違いはなかった。
バイデン政権のアフガニスタン状況への対処については、42%が「悪い」とし、「非常に良い」「良い」は合わせて27%と、全体的に批判的な結果だった。29%は「普通」と回答した。支持政党別では、共和党支持者の77%が「悪い」という判断で、「非常に良い」「良い」はわずか7%だった。特に、保守派共和党支持者の86%が「悪い」と回答した。一方、民主党支持者は「悪い」は15%で、「非常に良い」「良い」が43%だった。
タリバンがアフガニスタンを制圧することが米国の大きな脅威となるとする人は46%と半数近かった。支持政党別では、共和党支持者は「大きな脅威」が61%で、民主党支持者の33%を大きく上回った。
(注)実施時期は8月23~29日。対象者は米国の成人1万348人。
(松岡智恵子)
(米国、アフガニスタン)
ビジネス短信 c8c2827df4f16291