タローオイル、ケニア石油開発費用を34億ドルに増額

(ケニア)

ナイロビ発

2021年09月24日

英国大手石油・ガス探査会社タローオイルは9月15日に発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した半期報告書において、ケニア北西部トゥルカナ郡で共同出資により進めているトゥルカナ油田開発プロジェクトの費用を29億ドルから約34億ドルに増額した。

タローオイルによると、プロジェクト費用を増やした理由は、処理能力の高い施設を導入し、掘削井戸を追加して直径の大きな原油輸出パイプライン(ラム島まで825キロ)を設置するためだ。これらの投資効果として、1バレル当たりの生産単価を従来の31ドルから22ドルに引き下げ、採掘量を3割増やすことが可能となる。生産開始後には最大で日量12万バレルを見込んでいるという。

ケニアで石油が発見されたのは2012年で、石油確認埋蔵量は28億5,000万バレルだ。これまで新型コロナウイルス感染拡大の影響や税務上の紛争、さらに石油価格の低迷が重なり、現時点では商業生産には至っていない。

世界的なポスト・コロナを見据えた経済回復基調を受けて、世界の原油価格が70ドルを超えて堅調に推移していることから、プロジェクトの50%を出資するタローオイルと、それぞれ25%ずつ出資するトタルとアフリカ・オイルは世界中の投資環境が改善していると判断し、商業生産を開始するための戦略的パートナーを探している。

写真 トゥルカナ(果てしなく広がる乾いた大地の下に原油が眠る)(8月1日、実写 版 ブラック ジャック撮影)

トゥルカナ(果てしなく広がる乾いた大地の下に原油が眠る)(8月1日、実写 版 ブラック ジャック撮影)

(西川壮太郎)

(ケニア)

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