チリ、イタリア製の新型コロナワクチンを国内で製造へ

(チリ)

サンティアゴ発

2021年09月13日

チリ大学は9月9日、イタリアのレイテラが開発した新型コロナワクチンをチリ国内で製造することで合意したと発表した。同大学によると、製造工場とバイオテクノロジーセンターを首都圏州プダウェル地区に位置するカレン公園内に設置する予定で、面積は7,000平方メートル。製造工場は、最大5種類のワクチンを年間に1億回分製造できる能力を備える。

レイテラの新型コロナワクチンは、英国アストラゼネカやヤンセンファーマ(ジョンソン・エンド・ジョンソン子会社)のワクチンと同じウイルスベクターワクチン。欧州医薬品庁(EMA)による臨床試験の実施承認を受け、既に第2相試験は終了し、現在はイタリアやチリを含む12カ国において第3臨床試験を行っている。

チリ大学らは現在、公的および民間企業からの資金調達を行っている。工場は、順調にいけば2022年初めごろに着工する。8~9カ月間の工事期間を経て、早ければ2022年末には工場を稼働させることができる。

チリでは、中国シノバック製のワクチンについても、国内での製造工場および研究センターの設置が決定している。

(岡戸美澪)

(チリ)

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