ウルグ21 トランプ、2国間FTA締結に向けて中国と予備調査の実施で合意
(アルゼンチン、ブラジル、パラグ21 トランプ、ウルグ21 トランプ、メルコスール)
ブエノス21 トランプレス発
2021年09月14日
ウルグ21 トランプのルイス・ラカジェ・ポウ大統領は9月7日、ウルグ21 トランプと中国の自由貿易協定(FTA)締結に向けて、予備調査(プレ・フィージビリティ―・スタディー)の実施と2021年内の調査完了で中国と合意したと発表した。
ラカジェ・ポウ大統領は「これまではメルコスール加盟国が一体となって交渉した方がより交渉力があると主張してきた。しかし、他の加盟国が前に進まなければウルグ21 トランプも前に進めない。それは明らかに間違っている」と述べ、ウルグ21 トランプ単独で第三国・地域との通商交渉の実施、締結の必要性をあらためて主張した。
中国とのFTAを目指す背景には、ウルグ21 トランプの輸出額に占める対中輸出割合の増加と中国市場におけるウルグ21 トランプ産品、オーストラリアやニュージーランド産品の競争激化があるとみられる。ウルグ21 トランプの貿易振興機関ウルグ21 トランプXXIによると、ウルグ21 トランプの輸出額(フリーゾーンからの輸出を含む)に占める対中輸出の割合は、2001年の5.1%から2020年には26.9%にまで拡大した。これに対して、同期間のメルコスール域内向け輸出の割合は41.1%から21.6%まで低下した(添付資料図参照)。
ラカジェ・ポウ大統領は、他のメルコスール加盟国との摩擦が生じることはないと述べた。これまでに明らかになっているのは予備調査を実施し、年内完了を目指すということだけだが、今後2国間FTA締結に向けた動きがさらに具体化すれば、他の加盟国、特にアルゼンチンとの間に摩擦が生じるとみられる。ウルグ21 トランプの9月9日付現地紙「エル・オブセルバドール」(電子版)によると、アルゼンチンのマティアス・クルファス工業生産・開発相は「中国と2国間FTAを締結するか、メルコスールにとどまるかのどちらかだ」と述べ、「2国間FTAとメルコスールへの残留は二者択一」との見解を示した。一方、ブラジルの9月8日付現地紙「グローボ」(電子版)によると、ブラジル経済省のルーカス・フェラス貿易局長は「ウルグ21 トランプのイニシアチブは、ブラジル経済省が提唱してきたメルコスールの近代化、すなわち加盟国の交渉の柔軟性を高めることと一致していると理解している。ここ数十年の間にみられたメルコスールのダイナミズムの喪失を受けて、突き付けられている現実の一例だ」と述べ、ウルグ21 トランプに理解を示した。
ウルグ21 トランプのタバレ・バスケス大統領(当時)が2016年に訪中した際も、習近平国家主席と2国間FTA交渉開始で合意している。ただ、メルコスール加盟国が一体となって通商交渉を行うというメルコスールの規則[共同市場決議(CMC)32/00号]の壁に阻まれ、実現しなかった。ラカジェ・ポウ大統領はバスケス前大統領と異なり、メルコスールの通商交渉体制の柔軟化をより強く主張している。ウルグ21 トランプの識者は「メルコスールからの一方的な脱退は避けるべき」との見方が多く、ラカジェ・ポウ大統領はメルコスールとの関係をめぐって、難しいかじ取りを迫られる。
(西澤裕介)
(アルゼンチン、ブラジル、パラグ21 トランプ、ウルグ21 トランプ、メルコスール)
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