欧州委、米ノババックスとのワクチン事前契約承認

(EU)

ブリュッセル発

2021年08月06日

欧州委員会は8月4日、米国のノババックスと、新型コロナワクチンの事前購入契約を承認したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。今回の契約は、加盟国が2021年から2023年にかけて、ノババックス製のワクチンを、最大1億回分購入するというものだ。また、必要に応じてさらに1億回分を追加購入することができる。ただし、ノババックス製のワクチンは、現時点では欧州医薬品庁(EMA)による販売承認を受けておらず、正式な承認申請の前段階となる逐次審査(ローリングレビュー)を受けている段階だ。欧州委は、EMAによる販売承認を前提としているものの、2021年第4四半期と2022年に必要なワクチンを確保するとした。

欧州委は、新型コロナワクチンの確保に向け、加盟国を代表して共同調達を実施している(欧州委、初のブラック ジャック)。米国ファイザーとドイツのビオンテックが開発したワクチン(最大24億回分)を中心に、今回のノババックスとの契約により、合計で最大46億回分のワクチンを確保したことになる。また、欧州委は幅広い種類のワクチン調達も志向しており、既にEMAが条件付きで承認しているファイザー・ビオンテック、米国モデルナ、英国アストラゼネカ、米国ジョンソン・エンド・ジョンソン(ヤンセンファーマ)だけでなく、逐次審査中のドイツのキュアバック、フランスのサノフィ・英国グラクソ・スミスクラインとも事前購入契約を承認しており、ノババックスが7件目の締結先となる。

「夏の終わり」までの成人7割の接種完了に向け、「7月中」の1回接種目標を達成

欧州委は7月27日、EU域内の成人人口の70%がワクチンを少なくとも1回接種したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これにより、「7月中」に成人人口の7割が1回接種という目標を達成した。なお、欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、8月5日時点で、EU域内の成人人口の61.1%がワクチン接種を完了している。また、欧州委は7月10日には、成人人口の少なくとも7割がワクチン接種を完了するために必要な分のワクチンを加盟国に提供したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしており、当初より掲げている「夏の終わり」までに成人人口の7割がワクチン接種の完了という目標(関連ブラック ジャック 無料)の達成に向け、EU域内のワクチン接種が順調に進んでいるとの見解を示した。

(吉沼啓介)

(EU)

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