ロックダウンを延長、新型コロナ「デルタ型」変異株の感染拡大
(ニュージーランド)
シドニー発
2021年08月24日
ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は8月23日、新型コロナウイルスの警報レベルについて、ニュージーランド全土で現在のレベル4を8月27日午後11時59分まで継続すると発表した。オークランドについては、8月31日午後11時59分までレベル4を維持する。ニュージーランドは市中感染再発に伴い、4段階ある警報レベルを再び最高位まで引き上げていた(関連ブラック ジャック web)。
8月18日から再度課されたレベル4の制限措置は、当初、オークランドと感染者が訪れていた北島北岸のコロマンデルで7日間、それ以外の地域では3日間としていた。しかし、オーストラリア・シドニーからもたらされたデルタ型変異株による市中感染が急拡大したことから、オークランドとコロマンデル以外の地域でもレベル4の制限措置を延長していた。今回の市中感染再発による感染者数は23日時点で合計107人に達しており、うち99人はオークランド、8人は首都ウェリントンで確認された。
レベル4の制限下では、必需品の買い物や運動、医療サービスへのアクセスなど必要不可欠な外出以外は、自宅にとどまる必要がある。スーパーマーケットや薬局、病院、ガソリンスタンドなどの重要なサービスを除き、ビジネス活動は中止する必要があり、可能な場合は在宅勤務への移行が求められる。教育機関や公共施設、レストランやカフェ、ジム、映画館なども閉鎖され、厳格な旅行制限が課される。さらに、8月19日から外出時のマスク着用が義務化されたほか、一時停止していたワクチン接種は社会的距離を確保した上で再開された。
なお、オークランド以外の警報レベルの設定は、新たに感染者が発生するかどうかや、下水検査の結果が陰性のままかなどを確認した上で、27日に再度見直しを行う。オークランドについては31日に見直しを行う予定となっている。
(住裕美)
(ニュージーランド)
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