米内務省、メキシコ湾で初の洋上風力発電開発に向け評価開始

(米国)

ヒューストン発

2021年06月11日

米国内務省は6月8日、メキシコ湾で初となる洋上風力発電開発に向けて潜在的機会を評価する意向を発表した。この動きは、バイデン政権が3月29日に発表した2030年までに30ギガワット(GW)の洋上風力による電力生成を目指す方針に沿ったものだ()。

内務省の海洋エネルギー管理局(BOEM)は、ルイジアナ、テキサス、ミシシッピーおよびアラバマの各州に及ぶメキシコ湾での洋上風力発電開発の潜在的な関心事項を評価するため、6月11日に官報に公示してパブリックコメントを求めるほか、洋上風力発電以外の再生可能エネルギー技術に関してもパブリックコメントを求めることにしている。BOEMは、本プロセスを経て、メキシコ湾での再生可能エネルギー発電開発のためのリースプロセスの今後の工程を決めるとしている。

BOEMメキシコ湾事務所地域ディレクターのマイク・セラタ氏は「メキシコ湾では、数十年にわたり専門的に海洋エネルギー開発が行われてきた。本日の発表は、その専門性を活用し、再生可能エネルギー分野に適用する最初のステップだ」と述べている。

現在までに、BOEMは、洋上風力発電開発のために、米国東海岸で17の商業リースを実施しており、それらの合計面積は約170万エーカー(約6,880平方キロ)となる。

米国では西海岸においても、カリフォルニア州が5月25日に連邦政府と同州沿岸沖で洋上風力発電を開発することで合意したと発表()している。

(沖本憲司)

(米国)

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