キノコを原料とする代替肉スタートアップ登壇、ブラック ジャック ゲーム ルールがウェビナー開催

(タイ)

バンコク発

2021年06月30日

ブラック ジャック ゲーム ルールは6月23日、5回目となる日タイ・オープンイノベーション・ウェビナーを開催した。食品分野で新たな製品・サービスを開発するフードテック・スタートアップなど4社が事業を紹介した。

  • モアフーズイノテック(More Foods Innotech外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):2019年創業。スエヒロタケを原料とした植物由来タンパク質を、調理しやすい代替肉「モアミート」として製品化。新型コロナウイルスの流行で世界的に健康意識が高まる中、代替肉市場は拡大しつつあり、英国でも販売を開始した。タイ南部の農家から原料を買い付けし、持続可能な開発にも寄与する。日本企業と食品分野での連携を希望している。
  • アーティフィシャルエニシング(Artificial Anything外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):2017年創業のIoT(モノのインターネット)を活用したモニタリング・測定サービス企業。「電磁波画像分光法」という技術を用い、液体の測定を行う。主に食品メーカーの製造工程での異物混入を高い精度で発見する。現在、味見などで判定する工場が多いが、より正確かつリアルタイムで測定が可能。センサーや電気工学技術を提供する企業との協業、販売パートナーを求めている。
  • エッチジーロボティクス(HG Robotics外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):2011年にチュラロンコン大学ロボットクラブのメンバーが創設。農業用ドローンなどを中心にロボットを開発する。同社のドローンはタイ、フィリピンなどで利用されており、日本での販売パートナーなどを探している。
  • エナジーレスポンス(Energy Response外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます):2016年創業。AIoT〔人工知能(AI)とIoTを組み合わせた技術〕とクラウドを活用し、工場やビルの一元管理を行い、省エネなどに貢献する。センサーやモニタリング設備を据え付け、スマート工場化・スマートビル化を行い、データ収集して各設備でのエネルギー消費を最適な状態に管理する。エネルギー費用が4割下がる事例もある。

基調対談では、イノベーションコンサルタントの宮田直栄氏が、三菱電機外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとの協業実績があるファクトリアム(Factorium外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)のシティコン・ヌアロッド最高経営責任者(CEO)に、日本企業との協業の秘訣(ひけつ)を聞いた。シティコンCEOは(1)スタートアップの技術を理解するオープンマインドな中心的人物の存在、(2)協業に当たっての適切な目標と行動計画の設定、(3)リーン開発(注)の3点を挙げた。

(注)最低限の機能を持った試作品・サービスを短期間でつくり、最小限のコスト・期間で開発していく手法。最小限のリスクでパートナーのニーズを把握でき、相互理解も深まる。

(北見創、伊藤義典)

(タイ)

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