9月にハロゲン電球の販売終了へ、2023年9月には一部蛍光灯も終了

(英国)

ロンドン発

2021年06月15日

英国政府は6月9日、気候変動対策の取り組みの一環として、9月にハロゲン電球の販売を終了する計画を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

これは、ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)が2021年3月に発表した一部の電気製品(注1)のエコデザインとエネルギーラベルの規制の改正方針()に続く、照明器具に関する同規制の改正方針の中で示された。改正法については議会での審議の後、9月1日からの適用を目指すとしている。

英国では、2018年から高エネルギーハロゲン電球の販売を段階的に廃止していた。今回の計画によると、小売業者は9月1日以降、一般家庭用のハロゲン電球のほとんどを国内で販売できなくなる(注2)。政府によると、現在国内で販売されている電球の3分の2はLEDライトとされている。英国政府は、LEDライトはハロゲン電球と比べて5倍長持ちし、同じ光量で消費電力は最大80%少ないため、建物のエネルギー効率向上に大きく貢献するとしている。今回打ち出した計画により、2030年までに販売される電球の85%がLED電球になることが期待されている。

政府はまた、高エネルギー蛍光灯の販売も段階的に廃止し、2023年9月に販売を終了することも計画。エネルギー効率がより高く長持ちするLEDへの移行を促すことで、ハロゲン電球の販売停止と合わせ、毎年126万トンの二酸化炭素(CO2)排出量の削減につながるとしている。

今回発表した改正方針には、2021年9月1日以降、電球を交換できない照明器具の販売を禁止することも含まれている。政府によると、このような照明器具は年間150万トンの電気製品廃棄物のうち10万トンを占めている。

また、電気製品のエネルギーラベル規制と同様に、製造業者に対する販売時のラベル表示義務が「A」から「G」までの7段階の新基準に変更されたエネルギー表示を行うことで、消費者が環境負荷の少ない電球を選べるようにするとしている。

(注1)溶接装置、電気モーター、家庭用洗濯機・洗濯乾燥機、食洗器、家庭用冷蔵庫、業務用冷蔵庫、外部モニターを含むテレビ。

(注2)映画スタジオ、テレビスタジオ、写真スタジオなどで使用されるシーン照明や、劇場やその他のエンターテインメントイベントで使用されるステージ照明用に特別に設計・販売されたランプは除外される。

(宮口祐貴)

(英国)

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