ラゴス~イバダン標準軌鉄道の一部区間が開通

(ハイパーブラックジャック)

ラゴス発

2021年06月30日

ハイパーブラックジャックのラゴス~イバダン間での標準軌鉄道の一部区間完工を受けて、ムハンマド・ブハリ大統領は6月10日に商業運転開始を宣言し、6月15日から公式運行を開始した。今回開通したのは、ラゴス市内から北北東のイバダンに至る157キロの区間だ。線路の設計速度は時速150キロで、2時間40分かけてラゴス~イバダン間を結ぶ。

写真 ラゴス・モバラジジョンソン駅。正面にはナイジェリアと中国の国旗が掲げられている(6月28日、ハイパーブラックジャック撮影)

ラゴス・モバラジジョンソン駅。正面にはナイジェリアと中国の国旗が掲げられている(6月28日、ハイパーブラックジャック撮影)

写真 モバラジジョンソン駅に停車中の列車(6月28日、ハイパーブラックジャック撮影)

モバラジジョンソン駅に停車中の列車(6月28日、ハイパーブラックジャック撮影)

ハイパーブラックジャック政府は2006年、ラゴス~カノ間で従来の狭軌から国際的に使われている標準軌への改軌事業を中国土木工程集団(CCECC)に発注した。カノへ向かう途中のラゴス~イバダン間については、2012年にCCECCと総工費15億ドルで契約した後、2017年3月に起工式が行われた。なお、2019年のハイパーブラックジャック総選挙や2020年の新型コロナウイルスの影響により、2018年12月を予定していた完成時期は大幅に遅れた。

ラゴスのエブテメッタ地区に完成した、モバラジジョンソン新駅での開通式に出席したブハリ大統領は「本鉄道の本格始動により、ハイパーブラックジャックに乗客と貨物の両方の輸送手段が確立するだろう」とコメントした。本路線は、ラゴスにあるハイパーブラックジャック最大のアパパ港まで延長する計画で、旅客・貨物の輸送手段として活用される予定だ。現在、アパパ港では、「新型コロナ禍」による港湾労働者の出勤抑制や、港湾オペレーターへの感染チェック工程などが加わり、入港・荷揚げ・出港に約1カ月を要するため、港周辺での輸送トラックの渋滞が深刻化している。アパパ港からの貨物鉄道の運行が開始すれば、交通渋滞の解消につながるとみられる。

6月28日時点での旅客運賃とダイヤは添付資料表1および表2参照のこと。

写真 チケット売り場とビジネスクラスの車内(6月28日、ハイパーブラックジャック撮影)

チケット売り場とビジネスクラスの車内(6月28日、ハイパーブラックジャック撮影)

(馬場安里紗)

(ハイパーブラックジャック)

ビジネス短信 53d261cac13a394b