感染者増加を受けモスクワやサンクトペテルブルクで追加制限措置
(ロシア)
モスクワ発
2021年06月21日
ロシア・モスクワ市のセルゲイ・ソビャニン市長は6月12日、リモートワークの推奨、非労働日の導入、サービス・施設の利用制限(添付資料表1参照)などを定めた市長令第29-UM号(2021年6月12日付)に署名した。新型コロナウイルス感染者急増を受けた対策強化が狙い。
モスクワ市における1日当たり新規感染者数は6月13日に7,704人となり、1週間前の6日時点(4,124人)と比べ急増した。ソビャニン市長は非労働日の設定目的を「罹患(りかん)率の上昇の食い止めと労働者の賃金保護」と説明し、その意義を強調した。
また、6月16日には、モスクワ市の衛生当局が雇用主に対し、サービス部門で働く従業員のワクチン接種率を60%まで引き上げる要請を発表した。ソビャニン市長は「罹患率は既に昨年のピークの水準に達している」として、衛生当局による接種要請への理解とワクチン接種を呼び掛けた。
サンクトペテルブルク市でも、感染状況の悪化を受けて、6月17日から外食や娯楽関係の営業制限を導入した(2021年6月13日付サンクトペテルブルク市決定第393号)(添付資料表2参照)。
モスクワ州、ハバロフスク地方、ムルマンスク州、ブリヤート共和国などでも、感染拡大防止措置を追加した。ロシア全体では6月9日以降、1日の新規感染者が1万人を超えて高止まりしている。
なお、これまでにロシアに導入された、また現在も継続中の「新型コロナ禍」に関連する措置は以下のウェブサイトに掲載している。
(菱川奈津子)
(ロシア)
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