ナイロビ国際空港、2020年の貨物取扱量はアフリカ首位

(ケニア、アフリカ)

ナイロビ発

2021年06月11日

アフリカ航空会社協会(AFRAA)のアフリカ航空輸送レポートによると、2020年のケニア・ナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港の貨物取扱量は約33万トンで、前年首位だったエジプトのカイロ国際空港を抜いてトップとなった。

南アフリカ共和国のO・R・タンボ(ヨハネスブルク)国際空港の貨物取扱量は2018年に約42万トンで首位だったが、2019年に18.4%減少(前年比)して3位に転じ、2020年も3位となった。新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンや国際定期便停止など移動規制の影響を受け、2020年のアフリカ航空会社の旅客数は前年比63.7%減少し、旅客収入は102億1,000万ドルの損失を受けた。一方、貨物取扱量の回復は比較的早く、前年比7.8%減にとどまった。

ジョモ・ケニヤッタ国際空港の貨物取扱量は、約8割が積み込み貨物だ(添付資料図1参照)。例年、バラを中心とする切り花が積込量の約4割の14万~15万トンを占めている。切り花の輸出は国際定期便が停止した2020年4~7月に落ち込んだものの、主要輸出先の欧州で需要が高まる冬季に向けて回復した(添付資料図2参照)。また、近年は欧州や中東に向けた生鮮野菜の輸出が好調だ。冷蔵・冷凍野菜(HSコード0709)の輸出量は2020年に前年を約23.4%上回った(添付資料図3参照)。

また、ケニアのフラッグ・キャリアであるケニア航空は、アフリカ域内ではエチオピア航空と並んで最多のアフリカ30カ国に直行便を就航する。域外との移動機会が損なわれたことで、域内でのコネクティビティー(接続のしやすさ)も他の航空会社に比べて優位に働いたといえる。

(久保唯香)

(ケニア、アフリカ)

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