ラオス政府、ビエンチャン・パクセー高速道路のルート案・建設費を承認

(ラオス)

ビエンチャン発

2021年06月28日

ラオス政府は6月7日、今後建設が予定されている首都ビエンチャンと南部パクセーを結ぶ高速道路のうち、第1~第4区(ビエンチャン~南部サラワン)の敷設ルート案および建設費を承認した(添付資料図参照)。承認されたルート案の総延長は578.6キロに達し、建設費は約51億ドルに上る。残る第5区(サラワン~パクセー)のルート案などについては、今後、ラオス政府が2018年10月に同区間の建設に関する事前調査の覚書(MOU)を締結した中国の建設企業、中国路橋工程(CRBC)との間で協議を進めるとしている。

今回承認されたルート案は、中国の総合コンサルティング企業、河南省コミュニケーション・プランニング・デザイン(HNRBI)が、2021年3月にラオス公共事業運輸省に対して提出していたもの。3月に同社と公共事業運輸省間で行われたオンライン会議には、ビエンサワット・シーパンドーン公共事業運輸相のほか、高速道路が通過する各県の地方政府高官らが出席し、HNRBIがルート案選定の背景などを報告した(HNRBI 2021年3月26日)。

ビエンチャン・パクセー高速道路は、現行の幹線道路(国道13号南線:総距離946キロ)で約10時間を要する両都市間の移動を、約7時間にまで短縮すると見込まれている(「ラオシャン・タイムズ」紙2021年6月13日)。また、同高速道路は、将来的に中国・ラオス高速道路(ビエンチャン・バンビエン区間が開通済み、ラオス初の高速道路が開通、カード)と接続する予定で(「ラオシャン・タイムズ」2021年6月13日)、ラオスを南北に縦断する陸上輸送の要となることが期待される。なお、本事業は民間企業がインフラを建設・維持管理・運営し、契約終了後に国へ所有権を移転する建設・運営・移転(BOT)方式で開発される計画だ(プーシー建設開発2018年10月30日)。

(岡田脩太郎)

(ラオス)

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