下院や各州議会の新選挙日程は6月21日に決定、一部はさらに後日投票
(エチオピア)
アディスアベバ発
2021年05月21日
エチオピア国家選挙管理委員会の広報官は5月20日、延期されていた下院や各州議会などの選挙の新たな日程が6月21日投票に決定したと明らかにした。一部の選挙区では同日の投票が困難として、後日あらためて投票日を設ける意向だ。現地報道によると、あらためての投票日決定の地域は、治安情勢に改善がみられないベニシャングル・グムズ州メテケル県や、選挙人登録手続きで不服申し立てがあったソマリ州の一部の選挙区などだ。このほか、後日投票を実施するのは、治安の影響で選挙人登録ができなかった地区や、国内避難民が多く居住して身元確認が容易でない地区などが含まれるもようで、対象選挙区は後日発表する。
今回の選挙は下院と各州議会、特別行政都市議会が対象で、47政党から8,209人(無所属を含む)が立候補している。与党の繁栄党が唯一、全選挙区で候補を擁立しており、野党では「社会正義のためのエチオピア市民(EZEMA)」が最多の候補者数となっている。下院(人民代表議会)の定数は547で、内訳は、オロミア州178人、アムハラ州138人、南部諸民族州123人(シダマ州の分離前)、ティグライ州38人、アディスアベバ市23人、ソマリ州23人、ベニシャングル・グムズ州9人、アファール州8人、ガンベラ州3人、ハラリ州2人、ディレダワ市2。2020年11月に発生した紛争の処理に手間取るティグライ州が今回の選挙の対象外となっており、少なくともソマリ州とベニシャングル・グムズ州の一部の選挙区が後日投票となるが、これらの議席数が全体に占める割合は少ない。
(関隆夫)
(エチオピア)
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