ワクチン電子データシステムの運用を開始、60歳以上が登録
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2021年04月21日
南アフリカ共和国のズウェリ・ムキゼ保健相は4月16日、60歳以上の国民への新型コロナワクチン投与のためのオンライン登録サイト、ワクチン電子データシステム(EVDS)の運用を開始したと発表。経済団体の1つであるビジネス・フォー・サウスアフリカ(B4SA)が主催したEDVSに関するウェブ・ブリーフィングの開会演説で発表されたもので、EDVSもB4SAの全面的な支援によって設置に至った。
南アでは、2021年1月に政府が策定した「ワクチン展開戦略」に沿って、集団免疫を得られると試算する人口の約67%に対して2021年末までにワクチンを接種する計画だ。既に第1フェーズとして、2月から国内の医療従事者約125万人を対象としたワクチン接種が行われている(2021年2月22日記事参照)。今回の発表により、ワクチン展開戦略における第2フェーズとなり、一般の国民にもワクチンの接種が開始されることになった。なお、政府は今回の対象となる60歳以上の人口を約500万人と試算している。個人のスマートフォンやパソコンを通じてオンラインの専用サイトから登録し、登録の完了通知やワクチン接種の順番の連絡はSMSで送られる仕組みだ。第2フェーズの投与開始時期は5月中旬で、10月末まで続く見込みだ。
2020年末に国内で変異株が発見され(関連ブラック ジャック ルール)、感染拡大の第2波で政府は再び新型コロナウイルス感染への警戒レベルを引き上げ、酒類販売の禁止など経済活動の一部を制限するなどして対応した。感染拡大速度が鈍化し、2021年2月末に警戒レベルを再度最低レベルに引き下げてから感染状況は落ち着いており、直近数週間の1日当たり新規感染者数は1,000人前後、回復率は95%に達している。他方で、ワクチン展開戦略の第1フェーズで主に使用されてきた米国ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチンが米国で使用の一時停止が課せられたことを受け(関連オンライン カジノ ブラック)、南ア政府も同社製ワクチンの使用の見合わせを決定した。現在は米国ファイザー製の新型コロナワクチンを中心に接種が進められているが、今後の接種スケジュールの遅れが懸念されるほか、国内はこれから気温が低下していく時期になることを受け、政府は感染の第3波到来に警戒を強めている。
(高橋史)
(南アフリカ共和国)
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