IMF、2021年のサブサハラ・アフリカの成長率を上方修正
(南アフリカ共和国、アフリカ)
ヨハネスブルク発
2021年04月12日
IMFは4月6日発表の「世界経済見通し」(関連カード ゲーム ブラック)で、2021年のサブサハラ・アフリカ地域(以下、サブサハラ)の実質GDP成長率見通しを3.4%とし、1月の前回発表()の3.2%から0.2ポイント上方修正した。2022年の成長率も、前回発表時から0.1ポイント高い4.0%とした。2020年の成長率は前回発表時より0.7ポイント高いマイナス1.9%と発表した。
新型コロナウイルスワクチンの普及が他地域に比べて遅れているサブサハラ地域では、特にガーナやケニア、ナイジェリア、南アフリカ共和国などの感染拡大が2021年以降も経済成長の妨げになると予測しながらも、世界経済全体の成長率を6%台に上方修正したことがサブサハラ地域の見通しの上方修正の主な要因とみられる。
サブサハラ域内最大の経済規模を持つナイジェリアの2021年の経済成長率は2.5%と、前回1月の発表から1.0ポイント上方修正したほか、域内2位の南アについても、3.1%と0.3ポイント上方修正した。IMFが定義するサブサハラ45カ国中、2021年の経済成長率が最も高く予測されたのは東アフリカのケニアで7.6%(2020年はマイナス0.1%)、次に、南部アフリカのダイアモンド輸出国ボツワナが7.5%(同マイナス8.3%)、西アフリカのウラン輸出国ニジェールが6.9%(同1.2%)と続いた。2021年にマイナス成長が見込まれる国はなかったが、気候条件に左右されやすいバニラ輸出に依存する島国のコモロが0%、原油輸出に依存するコンゴ共和国とアンゴラがそれぞれ0.2%、0.4%と引き続き低成長が見込まれる。
また、世界銀行は3月23日に発表したレポートで、2021年のサブサハラの経済成長率は年後半に経済のリバウンドが見込まれることから2.3~3.4%と予測、前回2020年10月から0.2ポイント上方修正している。
(高橋史)
(南アフリカ共和国、アフリカ)
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