チリ政府、新型コロナ中国カンシノ製ワクチン承認、国内で4種類目

(チリ)

サンティアゴ発

2021年04月09日

チリ公衆保健院(ISP)は4月7日、中国の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)の新型コロナウイルスワクチンの国内緊急使用を承認した。チリ国内で使用を既に承認している3種類のワクチン(関連ブラック ジャック ブラック)とは異なり、1度の接種で効力が発揮されるワクチンとなっている。

ワクチンの使用認可に先駆けて、3月30日にセバスティアン・ピニェラ大統領は、カンシノ・バイオロジクスとの合意により確保した180万回分のワクチンが5~6月にチリに到着する予定と発表していた。

シノバック製ワクチンの有効性は約54%

チリ保健省の4月6日の発表によると、既に人口の21.5%に相当する419万2,320人に対し、2度目のワクチン接種が完了している。順調に国民へのワクチン投与計画を進めるチリだが、チリ大学の研究者らが中国シノバック製ワクチンの2回目の接種を受けてから2週間以上経過した人々(注)を対象に調査を実施した結果、同ワクチンの有効性は約54%と発表した。現在までチリ国内で接種しているワクチンの9割以上がシノバック製であることから、より有効性が高いワクチンの接種を進めている国々と比較すると、チリでの集団免疫の獲得には時間がかかる可能性を研究者らは指摘している。

(注)チリ政府のウェブページ上に掲載されている新型コロナウイルスに関するQ&Aによると、ワクチン接種を受けてから抗体が生成されるまでの期間は、2回目の接種を終えてから2週間後とされている。

(岡戸美澪)

(チリ)

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