食品輸入に求められる証明書に関する補足告示が公表

(タイ)

バンコク発

2021年04月30日

タイ保健省は4月27日、日本などからの食品輸入に関し、必要な証明書の詳細を規定する補足告示PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)日本語仮訳PDFファイル(234KB))を公布した。保健省が、2月に公布した食品の製造方法などの基準を改正する告示PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)日本語仮訳PDFファイル(602KB))では、同告示の基準と同等以上の規格に基づく証明書が、10月7日(新規の事業者は4月11日)から必要とされていた(関連ブラック ジャック やり方)。今回の補足告示は、おおむねこれまで施行されていた告示と同様の内容だが、証明書の発行主体、原本ではなく複写使用時のルール、翻訳ルール、有効期限の考え方などが規定された。

これまでも、日本から食品を輸入する際には、GMP証明書などがタイ政府から求められてきたが、今回の新告示の導入による食品輸入時の主な注意点は2つある。

1点目は、証明書を求められる食品の範囲が拡大することだ。ジェトロがタイ保健省に確認を行ったところ、例えば、下記の品目については、新たに証明書が求められるとのことだった。

  • 保健省告示第386号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます英訳PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)日本語仮訳)で選別・梱包(こんぽう)施設の衛生証明書を求められていない生鮮野菜・果物(例:サツマイモ、柿、桃、サクランボなど)
  • 牛肉、豚肉といった畜産物
  • カット処理などの加工がなされていない水産物
  • アルコール飲料

2点目は、適法性が不明ながら、使用がこれまで看過されてきた証明書について、使用が認められなくなる動きがあることだ。タイ保健省は、ISO9001を除き、従前、適法に使用できていた証明書は使用できるとしている。しかし、現場において従前、使用できていた証明書の中には、厳密には法令に適合していなかったとみられるものも含まれていた模様。今回の改正に伴い、担当官による確認が厳しくなった結果、「適法性に疑義が生じ、使用を認めないとの指摘を担当官から受けた証明書が出てきている」といった相談が、ジェトロに寄せられている。

日本からの食品輸出に当たっては、これまで公布された告示の内容を確認し、しっかりと準備を行うことが重要となる。

(福田かおる、ウォンパタラクン・ヤーダー)

(タイ)

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