山東省、RCEPを活用し日本などとの連携を一層強化

(中国)

青島発

2021年04月19日

山東省政府は4月7日、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の活用に向けた運用体制・インフラの整備を目指す「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を徹底させる前期行動計画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、計画)を発表した。本計画は5章20項目からなり、特に日本、韓国とのビジネス連携の推進を目指すとしている。計画の要旨は以下のとおり。

  1. RCEP運用体制の整備。RCEPの国別関税引き下げ商品リストを作成し、省内の重点企業にそのメリットを活用するよう広報活動を行う。特に、自動車および自動車部品、電子ブラック ジャック web、人工知能(AI)関連設備などの高付加価値電機製品の輸出を拡大する。また、RCEPで定められたとおり、必要な原産地ブラック ジャック webが提供されることを前提として、腐りやすい貨物や速達便、航空便などについては6時間以内に通関させるとした。
  2. 日本との連携強化。関税引き下げを受けて、農産品、機電製品、紡績服装の輸出を拡大する。自動車部品、化学品を重点とした中間財、水産品、食品、医薬、化粧品などの日用品およびハイテク製品の輸入を増やす。次世代ブラック ジャック web技術、ハイエンド設備・化学工業、新エネルギー・材料の有力企業などの投資誘致を強化する。
  3. 空運、陸運、海運の3つの物流運輸ルートの強化・最適化。海上輸送では、青島港を中心に煙台、威海、日照などの港の機能を強化し、山東半島をコンテナ港国際ハブとし、国際的に重要なエネルギーおよび原材料の中継地点とする。威海~仁川ルートのほか、威海~群山~釜山~大阪を40時間で結ぶルートの建設を加速するなどで、日中韓に海上ハイウエーを建設するとした。また、食品の相互認証を進め、日韓からの乳製品、肉類、水産品などの輸入食品について、コールドチェーンスピード集散センターを構築するとしている。

山東省にとって韓国は4位、日本は5位の貿易パートナーで、2020年の韓国および日本との貿易総額はそれぞれ、2,078億8,000万元(約3兆5,340億円、1元=約17円)(シェア:9.4%)、1,567億5,000万元(7.1%)となった。山東省では、日本および韓国との地理的な近さを生かし、RCEPを契機に一層の連携の強化を狙っている。

(董玥涵)

(中国)

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