3月の米小売売上高は前月比9.8%増、10カ月ぶりの大幅増

(米国)

ニューヨーク発

2021年04月21日

米国商務省の速報(4月15日付)によると、3月の小売売上高(季節調整値)は前月比9.8%増の6,191億ドルと、この1年では2020年5月の18.3%に次ぐ大幅増となった(添付資料表参照)。ブルームバーグがまとめた市場予想の5.8%増を大きく上回った。なお、2月の売上高は3.0%減(速報値)から2.7%減に上方修正された(関連ブラック ジャック やり方)。

全米小売業協会(NRF)チーフエコノミストのジャック・クラインヘンズ氏は「景気刺激策によって経済のさらなる再開が促進され、新型コロナウイルスワクチン接種の拡大で公衆衛生状況が改善したとともに、雇用は増加した。また、パスオーバー(過越祭、注)やイースター(復活祭)、春休みなど季節的な活動が多かった」ことから、個人消費を支えるさまざまな要因がそろっていたと指摘した。さらに「厳格な財政・金融政策に支えられた小売売上高は、引き続き経済の明るい部分であり、この恐ろしいパンデミックの中でも勢いをもたらした」と述べた(NRFプレスリリース4月15日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

自動車・同部品、フードサービス、総合小売りなどが押し上げ要因

業種別にみると、自動車・同部品が前月比15.1%増の1,341億ドル、寄与度3.12ポイントと全体を最も押し上げた。次いで、フードサービスが13.4%増の622億ドル(寄与度1.30ポイント)、総合小売りが9.0%増の681億ドル(同1.00ポイント)で増加に寄与した。13業種全てで前月より売上高が増加した。

また、民間調査会社コンファレンスボードが3月30日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした3月の消費者信頼感指数は109.7と、2月(90.4)より19.3ポイント上昇した。内訳をみると、現況指数は110.0(2月:89.6)で20.4ポイント上昇し、6カ月先の景況見通しを示す期待指数は109.6(2月:90.9)で18.7ポイント上昇した。

消費者信頼感指数は、2020年3月に新型コロナウイルスによるパンデミックが始まって以来1年ぶりの高水準となった。コンファレンスボードの経済指標シニアディレクターのリン・フランコ氏は「消費者の現況に対する評価と短期的な見通しが大幅に改善したことは、今後数カ月で経済成長がさらに強化される可能性が高いことを示している」とし、「消費者は再び楽観的になり、住宅や自動車、高額商品の購入意欲が高まった」と述べた。一方で、先行きについては「ガソリン価格の上昇が主な要因となり、短期的なインフレに対する懸念が高まっており、今後数カ月の支出を弱める可能性がある」と指摘した。

(注)ユダヤ教の宗教的記念日

(樫葉さくら)

(米国)

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