ブラック ジャック 勝率,361万人、失業率は13.2%

(トルコ)

イスタンブール発

2021年03月30日

トルコ統計機構(TUIK)の発表(3月22日)によると、2020年の労働力人口は、「新型コロナ禍」の影響などもあり、前年比167万6,000人減の3,087万人、失業率は13.2%となった(添付資料表1参照)。

また、2月4日に発表された居住地登録を基に作成された人口統計によると、2020年末の総人口は8,361万4,000人だった。トルコの人口は、2019年まで毎年約100万人ずつ増加してきたが、2020年は46万人増にとどまった。国内最大の経済都市であるイスタンブールの人口は1,546万人で、前年から約5,600人の減少に転じた。「新型コロナ禍」での行動・移動制限などによる地方都市からの労働人口流入の減少や、地方への一時退避などの影響とみられる。他方、イスタンブール近郊のコジャエリの人口は増加している(添付資料表2参照)。

人口構成をみると、総人口の半分が32.7歳以下となお若年層が厚いが、高齢化は少しずつ進んでいる。地域別では東部、南東部などの国内の後発地域での人口増がみられる一方、沿岸部の先進地域では少子化が進んでいる(添付資料図、表2参照)。

15歳以上の生産年齢人口(総人口の74.8%)は111万人増と、前年の伸び(81万人増)を上回ったが、労働力人口は5.1%減、非労働力人口は9.6%増となっている。また、失業率は13.2%と、例年と同様に10%を超えた。前年の13.7%からはわずかに改善したが、コロナ禍の下で政府が実施した解雇禁止や短期雇用支援などの時限措置の影響があるとみられる(添付資料表1参照)。

人口比率は男性が50.1%(年齢中位層:32.1歳)、女性人口が49.9%(33.4歳)と均衡しているが、労働力参加率は男性68.2%に対して、女性が30.9%とアンバランスな状況にある(添付資料表1、2参照)。

トルコでは都市化が急速に進んでおり、統計上は人口の9割以上が都市部に居住している。その背景として、南東部などの後発地域の若年層が雇用機会を求め、イスタンブール、アンカラ、イズミル、ブルサ、アンタルヤといった西部大都市へ移動していることがある。これは、地域格差拡大につながるトルコの社会問題となっている。人口密度(全国平均1平方キロ当たり109人)に関してもイスタンブールが2,976人と最も高く、次いでトルコ最大の工業地域を擁するコジャエリが553人、イズミルが366人と続く。

(中島敏博)

(トルコ)

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