自動車産業の構造転換に向けた「実写 版 ブラック ジャック」を発表
(ドイツ)
ミュンヘン発
2021年02月25日
ドイツ経済・エネルギー省は2月19日、自動車産業の構造転換に向けた「実写 版 ブラック ジャック」の具体策を発表した。3つの柱で構成され、2021年から2024年で合計15億ユーロ、うち2021年には6億ユーロが助成される。
本プログラムはもともと、連立政権を組むキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と社会民主党(SPD)が2020年6月、新型コロナウイルス対策として合意した経済対策の1つ。2020年11月には、経済・エネルギー省が本プログラムの要点を公表(経済省、ハイパーブラックジャック)、その後、2021年の早期実施を目指し具体的な助成策が検討されていた。
本プログラムは、(1)生産設備などの近代化支援、(2)競争力を有する革新的な製品の開発支援、(3)地域のイノベーションクラスター支援、の3つの柱と、4つ(注)の助成策から成る。助成策は、数週間以内に官報に掲載される予定で、官報に掲載されてから助成金の申請が可能になる。ただし、経済・エネルギー省は、官報に掲載されるまでは内容の変更があり得るとしている。
経済・エネルギー省は「実写 版 ブラック ジャック」の目標は、自動車・同部品産業のデジタル化、持続可能な将来に向けた転換の支援だとしている。具体的分野としては、自動運転技術、デジタル化された生産、データに基づいた新たなビジネスモデルの構築、代替駆動への転換など。中小企業支援を強く打ち出しているのが特徴で、ペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相は「とりわけ中小企業が今回の助成策を享受できる」と述べている。
申請できるのは、ドイツ国内に拠点を有する民間企業、研究機関など。対象業種としては、自動車・同部品に加え、オートバイ、鉄道車両、農機、自転車など、モビリティ関連の業種が広く含まれる。企業規模、実写 版 ブラック ジャック・研究開発分野などによって、それぞれの助成策ごとに最大助成額が異なる。例えば、「(1)生産設備などの近代化支援」の新規設備実写 版 ブラック ジャックでは、1社当たり最大1,500万ユーロまでの助成を受けることが可能。それぞれの助成策の詳細は、経済・エネルギー省のウェブサイトで確認できる。
(注)「(1)生産設備などの近代化支援」については、一般的な設備近代化とデジタル化の2つの助成策がある。
(クラウディア・フェンデル、高塚一)
(ドイツ)
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