エアコンの輸入承認、進展みられるも引き続き注視が必要
(インドネシア、日本)
ジャカルタ発
2021年02月08日
インドネシアで2020年9月から発生しているエアコン輸入手続きの遅れ(エアコンのブラック ジャック 賭け)について、在インドネシア日本大使館とジャカルタ・ジャパン・クラブ(JJC)、ジェトロ、日系企業各社(以下、日系企業と関連機関)が同国商業省と協議を重ねた結果、2月までに一部の日系企業が輸入承認を取得するなど、事態に進展があった。
商業大臣規定2020年第68号(2020年8月28日公布・施行)により、インドネシアにエアコンを輸入できるのは一般輸入ライセンス(API-U)保有者に限定され、輸入承認の取得が義務付けられている。日系企業などはこの規定に基づき、商業省へ申請を行ってきたが、省内の手続きが進まず、輸入承認が取れない状況が続いていた。そのため、同規定施行後、インドネシアのエアコン輸入実績は著しく減少していた(添付資料表参照)。
こうした状況に対して、日系企業と関連機関が1月にインドネシア商業省と話し合いを行ったところ、商業省担当者から「今後は手続きを滞らせることなく、エアコンの輸入承認を出していく」との説明があった。その後、2月までに日系企業数社から輸入承認を取得できたことが確認された。
しかし、輸入承認を取得できたものの、申請した数量の全ての承認を受けていない企業もあり、引き続き留意が必要だ。さらに、世界的なコンテナ不足の問題もあり、エアコンやその部品の出荷がスムーズに行われるかどうかも懸念される。商業省は輸入できる期間を限定した上で承認を出しているため、コンテナの確保難などで予定より輸入が遅れた場合、再申請が必要になる。こうした再申請手続きについても、同省の承認がスムーズになされるのかどうか、現時点では見通しが立っていない。引き続き、問題の解決に向けて、商業省の動向が注目される。
(佐々木新平)
(インドネシア、日本)
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