2020年第4四半期の失業率は7.2%、2期連続で改善
(エジプト)
カイロ発
2021年02月17日
エジプト中央動員統計局(CAPMAS)の2月15日の発表によると、エジプトの2020年第4四半期(10~12月)の失業率は7.2%となり、前期(7~9月)の7.3%(2020年11月24日記事参照)と比べて、0.1ポイント改善した。第2四半期(4~6月)は新型コロナウイルス感染の第1波のため、国際線停止や観光施設閉鎖、飲食店の営業停止、商業施設の営業時間制限などの措置が取られたこともあり、9.6%まで悪化した。その後、規制は段階的に緩和されており、2期連続の改善となり、2019年第4四半期(10~12月)の8.0%と比べても改善した。また、2020年第4四半期の雇用者数は2,996万人で、前期の2,817万人から増加した。
都市部、女性、若年層の失業率は高水準
一方で、第4四半期の都市部の失業率は11.4%で、地方部の4.0%と比べて高い。女性の失業率は11.4%となり、前年同期の22.7%から大幅に改善したものの、男性の5.1%と比べると大きな差がある。
また、2020年9月時点の世界銀行の統計データによると、若年層の失業率は29.9%と高い。若年層人口の拡大などが要因となっており、政府は雇用機会の創出を目指す。新型コロナ禍で観光業などへのダメージが大きかったものの、雇用や経済が回復基調にあり、2021年のGDPはプラス成長が予測されている()。
(井澤壌士)
(エジプト)
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