ブラック ジャック ブラック クイーン、議会で可決
(オーストラリア)
シドニー発
2021年02月25日
オーストラリア連邦政府は2月25日、ニュースメディアとデジタルプラットフォーム間の交渉について定める義務的行動規範が、議会で可決されたと発表した。この行動規範は、グーグルやフェイスブックがそれぞれのプラットフォームで表示するニュースコンテンツから得た収益を、そのコンテンツを所有するメディアに支払うよう交渉するプロセスについて定めるもので(2020年8月6日記事参照)、連邦政府とIT大手2社による協議の結果、当初案に幾つかの修正を加えることとなった。
フェイスブックは行動規範に対して、「われわれのプラットフォームとニュースコンテンツを配信するメディアとの関係を根本的に誤解している」として、2月17日から、オーストラリアのユーザーに対してニュースの表示を制限する措置に踏み切った。一方、グーグルは2月4日、契約先メディアによる記事の見出しや概要を提供する新たなサービス「グーグル・ニュース・ショーケース」をオーストラリアで開始。オーストラリアのメディア大手セブンウエスト・メディアやニューズ・コープ、ガーディアン・オーストラリアなどがグーグルとの契約締結に至った。
連邦政府は、当初案からの修正点として、ニュースコンテンツの検索や表示に関するアルゴリズム(処理手順)を変更する際の事前通知義務を合理化するほか、交渉が合意に至らなかった場合の仲裁基準を明確化し、仲裁人の介入までに2カ月間の調停期間を設けるとした。さらに、行動規範の対象となるデジタルプラットフォームを決定するに当たっては、当該プラットフォームがメディアとの個別契約によって、オーストラリアのニュース産業に大きく貢献しているかどうかを考慮するとともに、最終決定前に政府による事前通知を行うことなどが盛り込まれた。
連邦政府による修正案の発表を受け、フェイスブックは2月22日、「連邦政府と合意できたことを喜ばしく思う」と述べ、数日以内にフェイスブック上でのニュース表示を再開する、とした。
なお、行動規範が政策意図に合致した結果をもたらしていることを確認するため、連邦政府は1年以内にレビューを行うとしている。
(住裕美)
(オーストラリア)
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