2020年の新車販売台数は前年比30.6%の大幅減
(チリ)
サンティアゴ発
2021年01月14日
チリ全国自動車産業協会(ANAC)によると、2020年の新車販売台数(バスなど大型車を除く)は前年比30.6%減の25万8,835台だった。新型コロナウイルスが国内でまん延したことによる外出規制や店の営業時間の短縮などにより、3月から8月までの6カ月間で販売台数が大きく落ち込み、過去9年間で最低の水準となった(添付資料図参照)。
2020年の新車販売台数をブランド別にみると、トップ5はシボレー(シェア:10.5%)、起亜(7.4%)、スズキ(7.2%)、日産(7.0%)、現代(6.7%)だった(添付資料表1参照)。トップ15のブランドのうちほとんどが前年比でマイナスとなる中、中国のMGは28.6%増と販売台数を好調に伸ばしている。同社は、チリで乗用車とスポーツ用多目的車(SUV)のみを取り扱っており、中でもSUVの販売台数はトップの日産(シェア:8.5%)に次ぐ2位(7.0%)となっている。
タイプ別にみると、乗用車は前年比36.6%減の8万9,894台、SUVは29.1%減の9万7,330台で(添付資料表2参照)、SUVの販売台数が乗用車を上回った。商用車、ピックアップトラックも前年比減となったが、商用車のシェアは前年より1.7ポイント増加した。これは、長期的な外出規制が敷かれる中で、デリバリーサービスを始める事業者が増加したことが要因の1つとなったとみられる。
モデル別にみると、販売台数トップ3は三菱自動車のピックアップトラック「L200」(7,808台)、トヨタのピックアップトラック「HILUX」(5,972台)、MGのSUV「MG ZS」(5,886台)だった。
またANACは、2021年の新車販売台数について、2020年から約10万台増加し、35万6,540台になるとの見通しを発表している。
(岡戸美澪)
(チリ)
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