タイ政府が新たな規制措置を公表、バンコクなど対象に

(タイ)

バンコク発

2021年01月04日

タイ政府は1月3日、非常事態令第9条に基づく新たな措置(決定第16号)を公表した。同日付の官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公示され、4日午前6時から発効した。新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)が、「最高管理区域」として定めたバンコクを含む28都県が規制対象となる。規制の要点は以下のとおり。

1.感染の危険がある建物や場所の使用を禁止。最高管理区域内の学校や教育機関などが対象。なお、(1)オンラインなど遠隔での活動、(2)各種支援活動、(3)公共性の高い活動(知事などの承認が必要)、(4)生徒数120人以下の小規模な学校や教育機関における活動は除く。

2.最高管理区域内での大規模な会議、セミナー、集会、宴会、物品や食料の配布など、感染の危険性がある活動を禁止(公式に許可があれば可能)。

3.新型コロナウイルス感染拡大のリスクがある施設(最高管理区域内のパブ、バー、カラオケなど)の閉鎖を要請。

4.最高管理区域においては、各都県が定める条件のもと営業活動などが可能。また、以下の規定を定める。

  • 政府が定めたガイドラインの順守を条件に、食品および飲料などの販売は可
  • レストランなどの飲食店内でのアルコール類飲料の消費は禁止(販売は可)
  • デパートなどの商業施設、会議場、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどの施設については、感染防止対策を徹底した上で、通常の営業時間内での営業が可能

5.各地域の状況に応じた対策:各都県知事は、伝染病法に基づき、管轄内において独自の感染拡大防止措置を制定することできる。

6.県境をまたぐ移動の自粛・延期を要請。移動が必要な場合、感染予防策を徹底した上で、移動の事由や証憑(しょうひょう、証拠)などを担当官に提出。

7.民間企業への協力要請:在宅勤務やフレックス勤務の実施など、民間企業においても感染拡大防止について協力を要請。

なお、バンコクでは今回の措置に先立ち、バンコク首都庁(BMA)が1月1日、パブや娯楽施設などを2日から閉鎖する通達を発した(在タイ日本大使館資料参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。教育省も2日、28都県の学校について1月31日までの閉鎖命令を出している。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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