ロンタイン国際空港、第1期建設が着工

(ベトナム)

ホーチミン発

2021年01月13日

ベトナム南部ドンナイ省で1月5日、ロンタイン国際空港の第1期建設が着工した。同日に開催された起工式には、グエン・スアン・フック首相らが出席した(首相府ウェブニュース1月5日)。

同空港の建設プロジェクトは、第1期から第3期の3段階に分けられ、第1期の投資総額は約109兆ドン(約4,900億円、1ドン=約0.0045円)で、2025年の完成に向けて建設が進められる。

同空港は、国際民間航空機関(ICAO)が定める基準で最大規模の「4F」クラス(注)に相当する国際ハブ空港となることが目指されており、第1期では滑走路1本(全長4,000メートル、幅75メートル)、年間の利用旅客数2,500万人のキャパシティーを有する旅客ターミナル(37万3,000平方メートル)、年間120万トンの貨物を取り扱う貨物ターミナルのほか、管制塔や各政府機関(税関、検疫など)が入るオフィスなど、各種関連施設が建設される。

同空港は3期にわたる建設を経て、最終的に4本の滑走路と4つの旅客ターミナルを有し、年間で1億人の旅客と500万トンの貨物を処理する規模となる予定。

起工式で、フック首相は「ロンタイン国際空港は、世界で最も期待されている16の国際空港プロジェクトの1つで、その建設はベトナムの経済発展および国防・安全保障面で特に重要だ」との考えを示した。また、「過去最大規模のインフラプロジェクトとなる同空港が完成して運用が始まれば、経済成長に3%から5%寄与する」との見通しを述べた。

近年、ベトナム南部の主要空港であるホーチミン市内のタンソンニャット国際空港は、利用者の増加から最大処理能力を超えた状態となっていたところ、ロンタイン国際空港はそうした過負荷の状況を緩和するとともに、高速道路など近隣の交通インフラと接続されることにより、南部地域の交通、輸送・物流の改善・活性化を促すことが期待される。

(注)ICAOが定める飛行場基準では、「滑走路の長さ」および「航空機の翼幅」に基づき、それぞれコード番号(1~4の4段階)とコード文字(A~Fの6段階)を設定している。

(阿部浩明)

(ベトナム)

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