2020年の新車登録台数は前年比30.2%と大幅減

(ギリシャ)

ミラノ発

2021年01月28日

ギリシャ統計局は1月14日、2020年の乗用車の新車登録台数を前年比30.2%減の7万9,597台と発表した(添付資料図参照)。2019年は前年比10.3%増の11万4,007台となるなど、ギリシャの自動車市場は2009年10月に露呈した同国の財政問題に端を発する経済危機を経て、2014年以降、徐々に回復傾向にあったが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、大幅に落ち込んだ。

メーカー別にシェアをみると、トヨタが12.9%と首位を維持、プジョーが9.1%、フォルクスワーゲン(VW)が8.7%と続く結果になった。日産は5.5%で全体の6番目、7番目にはスズキ(4.6%)が続いた。

なお、オートバイ(50cc以上)に関しては、2020年の新車登録台数は前年比6.9%減の3万5,464台となり、乗用車ほどの落ち込みはみられなかった。メーカー別にみると、SYM(台湾)が全体の25.4%で首位、ピアッジオ(イタリア)が16.8%と続いた。日系では、ヤマハ発動機が10.9%と全体の3番目に位置し、ホンダは7.9%と5番目につけた。

ハイブリッド、電気自動車の市場シェアが上昇傾向

2020年は、乗用車の新車登録台数が前年に比べ大幅に減少した中で、燃料別にみると、ハイブリッド車、電気自動車の市場シェアに増加がみられた。自動車輸入業者代表協会(AMVIR)の1月14日の発表によると、ハイブリッド車については、2019年のシェアが5.8%だったところ、2020年は8.7ポイント増の14.5%になった。また電気自動車(注1)は、2019年の0.4%から2.2ポイント増の2.6%となった。

ギリシャでは、環境負荷の小さい車の普及を促進するため、2020年8月から電気自動車の新車購入に対する補助金プログラムが施行されており、購入の際、小売価格(税抜き)の20%に当たる額の補助(最大6,000ユーロ)が受けられる仕組みになっている(注2)。

(注1)バッテリー電気自動車(BEV)およびプラグイン・ハイブリッド車

(注2)車両の価格帯によって補助率は異なる。

(井上友里)

(ギリシャ)

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